BLUE BIND

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  [ 青い空を見上げて 26(R18) ]
2010-06-10(Thu) 09:40:52
笹崎侑津弥


「ウツミ待って」
ジョーに腕を掴まれて立ち止まる。
握力の力強さに、俺はちょっと驚いた。
「‥え?何?どうした?」
そう聞くと、ジョーがキスをしてきた。

おやすみのキスってやつかな。
と思っていたら舌がぬるっと入ってきた。
らしくない乱暴で夢中なキスだ。

「‥ぷは。何だよ、どうしたんだよ」
離れてジョーを見ると、ちょっと顔が赤かった。
いや、俺もまだキスに慣れてなくて照れはするけど、
でもこんなのジョーじゃないみたいだ。

あ、もしかして。

「‥もしかして熱あるのか?」
ジョーの額に触れたけど、平熱そのものの体温だった。

「バカ、そんなんじゃない」
「‥へ?」
「ウツミのこと抱きたいんだ」

ジョーが真っ赤になった。
それが感染してきて、俺の顔も、火がついたように赤くなる。

ジョーが俺としたいんだってなんとなく判っていた。
でも男同士だと、どうやるのか漠然としか想像できなくて、
どっちがどんなんでも、やっぱり怖いなと思ったりした。

だけど、今は違う。

ジョーのことが心から愛しい。

怖いものがそれに勝った。

「‥うん」
そう言うと、ジョーの体がぴくっと震えた。
真っ直ぐに俺を見て、ごくりと何か飲み込んだ。
生唾か、空気か、それとも覚悟か。

「‥そんな怯えた顔するなよ」
「ウツミは怖くないのか?」
「‥怖いけど怖くない。ジョーが好きだから」
その言葉にほっとしたように微笑んだ、ジョー。

黙ったまま2人で部屋に入っていくと、
静寂に包まれた部屋に、どくん脈を打つ心臓の音が響いた。

どんどん緊張してきて、げろげろって肺と心臓が出てきそうだ。
ここでもしも出てきたら俺どうしたらいい。
飲み込んだら元に戻るだろうか。
押し込めてやらないと喉に入っていかないとか。
いや、出血とか輸血とか、とにかく大変なことになる。

って、何バカなこと考えてんだ俺。
もうちょっと冷静にならないと。

導かれるようにベッドに座ると、隣にジョーが座り、
いきなり抱き締められてベッドに押し倒された。
そして、ゆっくりと唇が重なってくる。

ジョーが俺の後頭部を支えると、
軽く触れていただけの唇を押しつけてきた。
俺の体にジョーが手を這わし、耳の裏をすっと指で撫でる。

「‥は、あ‥っ」
ぞくぞくして、思わず声が漏れた。

それに身を任せていると、ジョーの舌が潜り込んできた。
ぬちゃっと、唾液の音が耳元に響く。

トランクスに張る下半身が痛くてたまらない。
どうやら勃ってるみたいだ。
ちょっとだけ体をずらしてソレを痛くないところへ導く。

その間にもジョーの手がシャツに入ってきて、
俺のぺたんこな胸元を楽しそうにまさぐる。
背中が、ぞわぞわと揺れる感じがした。
「‥んん、ん」

ジョーの熱すぎる指が、尖った乳首を摘んだ。
ぴくりと体を震わせながら唇を噛む。
顔にかかるジョーの息も、胸をまさぐってくる手も、
気持ちよさをストレートに刺激していた。

ジョーの熱が伝わってきて体が熱い。

このまま溶けそうだ。

「ウツミ、気持ちいい?」
にやついた顔がいかにも余裕そうで憎らしい。

「‥うん」
「だよな、これすごいもん」
と、張り詰めた股間に手が触れた。

あまりの恥ずかしさに、じわりと涙が溢れてくる。
「‥やだ、そんなとこ恥ずかしいから触るな」

そっぽを向きながら訴えると、ジョーは俺の手をとって、
何とそのまま自分の股間へ導いていった。
ジョーのソコも膨らんでいる。

「な、俺も同じ。男なんだから恥ずかしくないって」
まぶたにキスを落としたジョーは、
額、首筋、頬、耳たぶをちろちろと舐めながら、
すりっと俺のソコを撫でてきた。

「‥あ‥ん、ん‥くぅ」
震える喉から、恥ずかしい声が出てくる。

ジョーは手を上下に動かした。
器用にもその状態で、シャツを捲り上げ胸を舐めてくる。
切ない感じに、きゅっと目を閉じた。
「‥はぁあ」

同時にやってくる2つの刺激で、
ソレの先端から何か出てきたのを俺は感じた。

「もっとしていい?」
「‥うん」

トランクスを下げるジョーの手。
ぐっと腰を浮かすと、短パンとトランクスが脱がされる。
俺はジョーを見ながらシャツを脱いだ。

俺の体が、ジョーの前で露になった。

勃っているソレが恥ずかしくて、手で隠す。

「‥俺だけ裸かよ」
「じゃあ俺も脱ぐから」

全てを脱いだジョーが、優しく微笑みながら迫った。
生まれたままの姿で、改めて抱き合った。
俺のがジョーに当たり、ジョーのが俺の腰に当たっている。

感激と緊張と興奮で、胸の音がばくばくと鳴り響いていた。
鼓動のスピードが高速すぎるせいで、
すでにもう肩で息をしており、心臓がもつか心配になる。

だけど、直後、もっと脈が速まった。

ジョーが体をずらし、俺のソレをやんわり握って、
ゆっくりと口に含んだからだ。

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