2014-08-23(Sat) 17:12:23
昨夜は、昼間の荷物整理で疲弊し、俺達は爆睡した。
翌日早朝、満さんのキスで目を覚ますことができた。 なんて言ってみると聞こえはいいけど、 甘ったるい朝ではない。 満さんは既にスーツを着ていて、出社前だ。 「おはようございます。起こしてしまいましたか」 「大丈夫です。おはようございます」 「朝食の用意は、テーブルにしてありますから」 「はい。ありがとうございます」 「それでは、いってきますね」 満さんは、会議の資料の作成で、早朝出勤だ。 帰りも遅くなると聞いている。 俺の方は、大学のあとにバイトの予定があった。 待望のルームシェア初日だというのに、 ご飯すらも一緒に食べられない。 そこから目が冴えてしまい、起きてトイレに行って、 ぼーっと過ごしながらテレビでニュースを見た。 昨夜の事件、今日の天気、スポーツに芸能ニュース、 一通りを閲覧しながらテーブルに用意された朝食を、 寂しさを感じながら食べる。 それでも美味しいのは、満さんが作ったからだろうか。 そんなことを考えて照れながらも、食器を洗って大学へ行った。 電車に揺られながら広告を見る。 凛さんがデザインしたシャツを着ているスウが、 しっとり濡れつつポーズを決めていた。 なんとまあ、色っぽく見える。 そろそろ、電車じゃなくてバイク通学にしようかな。 バイトで貯めたお金があるから、 免許の取得もバイクの購入も可能である。 でもって、満さんを後ろに乗せて、バイクで海へ出たりしたら、 とても気持ちよさそうだ。 もちろん、免許の取得は、バイクの駐輪の問題があるから、 満さんに聞いてから取ろう。 これからの生活にいっぱい胸膨らせながら、 俺は電車を降り、にやつきながら歩いていった。 次話へ 前話へ お気に召しましたら一票お願いします。 |