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  [ 星が刻んだ未来さえ2nd 27(R18) ]
2015-04-08(Wed) 04:36:03
「乗って下さい」
「いや、いいですいいです」
「ここからお姫様抱っこされるのと、おんぶと、
 どちらがいいですか?」

どっちも遠慮したいけど、満さんの目はマジだった。
おんぶを拒んだら、きっとお姫様抱っこされる。
近所で抱っこされるのは世間の目がきついし、
俺も男だ、プライドも傷つきそうな気がしてならない。

渋々、満さんの背中に乗った。
満さんが立つと、すごく高く感じた。

「行き先、旅館じゃなくて病院にしますか?」
「え?どうしてですか?」
「さっきから具合悪そうですよ」
「具合悪いとかじゃないので大丈夫です」

ちらりと見てきた満さんに、笑って言う。
満さんはそれ以上は聞いてこなかった。

「よいっしょ」
と、満さんがおんぶを直す。

エネマグラが深く刺さってきて、思わず呻いた。
「ふあ‥っ」

おかしいと思ったのか、満さんが歩きながら、
俺のあちこちを触ってきた。
そして、エネマグラに触れられてしまった。
ぎくっとしたけど、時すでに遅し。

「これが原因ですか?」
「はい‥」
「とりあえず、詳しいことは車で聞きますから」
「はい‥んん‥っ」

満さんが歩くだけで、中が疼く。
それでも、廊下でやらしい声出すわけにはいかず、
俺は声を堪え、おぶさり続けた。

地下の駐車場に到着し、
車に乗るのにも手を貸してもらい、
助手席でようやく安堵した。
運転席に座った満さんが、ふうっと溜め息を吐く。

ここまでの深い溜め息を聞いたことがない。
きっと、すごく呆れている。

恥ずかしくて死にそうだった。

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