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  [ 星が刻んだ未来さえ2nd 29(R18) ]
2015-07-15(Wed) 11:21:53
「え?これ‥何‥」
「疑ったことには謝りましたよね。
 でも、それとこれとは話が別になります。
 友達から貰ったもので遊ぶだなんて、悪い子だ」

俺の両手を縛り、ファスナーの中のソレを戻すと、
動くことのできない俺のシートベルトをしてくれてから、
満さんはベルトをしながらイグニッションキーを回す。

満面の笑顔は、怒っている顔だったのだ。
今やっと判ったが、判ったからって何もできない。

「温泉旅館までここから2時間かかります。
 それまで、縛ったままでいて貰いますから」
満さんは言うと、セダンを発進させた。

地下の駐車場を出発し、太陽の灯りが車両を照らす。
陽の眩しさに目を閉じると、がたんと車が跳ねた。
駐車場の出口に、ちょっとした段差があるせいだった。
そして、その弾みでエネマグラが動いた。

「んああ‥っ」
声を堪えることができなくて俺は呻いてしまった。
恥ずかしさと悔しさと情けなさが、じわりと襲ってくる。

どうして、こんなことになっちゃったんだろう。

凛さんに逢いに行ったのも。
エネマグラを貰ってきたのも。
セックスする夢を見てしまったのも。
それを使っている時、満さんが帰ってきたのも。
全てたまたま重なって、満さんを怒らせた。

つんと鼻の奥が痛くなった。
泣きそうになりながら、満さんを見る。
見ている気配を察したのか、目と目が合う。
しかし、満さんはすぐに前を向いてしまった。
冷酷な態度に、ますます泣きそうだ。

「舞斗君」
「はい‥」
「判っていると思いますけど、
 マンホールや、アスファルトに段差があったりすると、
 さっきのようになります」
「はい‥判ってます‥」

泣きそうなところを見られたくなくて、下を向く。
すると、ぽんっと肩に満さんの手が乗った。

「私だってやりすぎだって思っています。
 でも、それくらい怒っているんです」
「はい‥」
「だから、イッたら許してあげます。
 ゴムもしているみたいですし、
 ジーンズなんかは大丈夫でしょうからね」

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