2015-09-04(Fri) 08:48:33
イッたせいか、かなり体が落ち着いた。
満さんも悪いと思ったのか、イッてからすぐに、 紐を解いてくれて手が動かせるようになった。 そして、あっという間に旅館に着いた。 駐車場に車を止め、2人で並んで歩いた。 エネマグラは途中寄ったコンビニで、 満さんが抜いてくれた。 そして、コンビニのごみ箱に捨てられてしまった。 コンビニの店員さんに、心の中で謝る。 チェックインし、部屋へと案内してもらった。 部屋は和室で、きれいで広かった。 畳のいい香りが、つんと鼻腔を刺激する。 「露天風呂行きませんか舞斗君」 「いいですよ」 この旅館には、一部屋ごとに露天風呂があるという。 俺達は早速、洋服を抜いで風呂に入った。 かなり熱々そうな風呂からは、もうもうと煙が上がっている。 「いい湯ですね」 ふうっと息を吐きながら、満さんは頭にタオルを乗せた。 ちなみに満さんは、メガネをしたまま入浴している。 メガネがないと形すら判らなくなるらしい。 だからって、コンタクトは嫌いなんだってさ。 満さんなりの拘りなんだろう。 「舞斗君、にやにやしてどうしました?」 「いえ。ってかメガネ曇っててよく見えますね」 「こんなのもう慣れましたよ」 熱々な風呂が苦手で、少し浸かって風呂の淵に座った。 淵の岩が、ひんやりして気持ちいい。 満点の星空に、露天風呂。 それに、満さんが傍にいる。 贅沢で、怖いくらい幸せだ。 俺の前に、満さんが泳いできた。 「舞斗君、まだにやにやしてます」 「いいじゃないですか」 「いいですけど私としては気になりますよ」 「贅沢で、怖いくらい幸せだなって思ってました」 そう言うと、キスされた。 「私もです。怖いですけど怖さに負けません」 勝ち負け、っていう問題じゃないだろう。 でも、うん、怖さなんかには負けない。 満さんとなら負けはしない。 次話へ 前話へ お気に召しましたら一票お願いします。 |