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  [ 君、何を想う 4(R18)(完) ]
2010-07-25(Sun) 19:30:57
阿久津城


「‥あ、あ、ん‥う、んんっ」
揺さぶると発せられる、甘い喘ぎ声。
この声とエロい顔が、俺のエネルギー源となる。
エネルギーを補充するために、
ウツミが好きな部分を執拗に突いていた。

「ウツミここ突かれるの好きだもんな」
「‥そ‥ゆ、こと言うな‥ああ‥っ」

拒否しないってことは正解ってことだし、
言い返したくても言葉が追い付かないんだろう。
まあ、何かしら言ってきたら、
これよりももっと体を快感に染めてやるけどな。

ふと、隅に置かれた枕に目がいった。
もうちょっと腰を高くしたら深く繋がるだろうか、
とよからぬことを考える前にもう動いていた。

ウツミの腰を高く上げて、枕を置く。
すると、真上からウツミに体重をかける体勢になった。
ゆっくりと体に重みをかけると、
これまでに入ったことのない奥へといけた。

「‥深っ‥ジョー、だ、め‥ああっ‥すご、あっ、ああっ」
深いというのはウツミにも伝わるみたいだ。
あまり体重をかけると、ウツミが潰れそうな気がして、
動きや重みの調子を見ながら突いた。

ウツミはこの深さがいいのか、きゅうっと俺を締め付ける。
「んん、この角度いいな‥たまんね‥!」

マジでたまんない。
イッたみたいな締め付け感もいいんだけど、
感じすぎちゃって余裕のないウツミの顔とか、
体にあわせて揺れるソレとか、もう全部が可愛い。
俺がそうさせてるんだって思うだけで、すっげ興奮する。

そう言えば、さっきのウツミ妙にエロい顔してたよな。
短パン脱ぐのも早かったし何かおかしい。

「なあ、ウツミ、さっき何考えてた?」
スピードを緩めて訊ねると、ウツミが歯を食いしばった。

「‥も‥んあっ、イかせて‥っ」
「ちゃんと、ん、答えたらな」
「‥はあ、さっき、て‥はあ‥いつ‥?」
イキたいあまり好都合なほど素直になっているウツミ。

「俺にしてくれてた時。すっげ、くう、エロい顔してた」
言うとウツミは少しぎくっとした。
心当たりがあるならここいらで白状してもらおうか。

「‥んん、はあ、これが俺に入るんだ、とか‥」
「それだけ?」
「‥この辺でいつも擦って、あう、いつも、おかしく、
 俺、なるんだ、とか‥」
「あとは?」

とか、って単語は、はっきりしない事柄を指示している。
意味を曖昧にしたまま言葉を終了させる、という点においては、
これよりも相応しい単語はないだろう。

ただ、ウツミの場合これは連語として活用される。
ようは、何かしら続きがある、ということ。

「ジョーの、ああ、匂い、興奮し、たからっ、
 今も俺‥それ、好きで、も‥イかせて‥頼むから‥っ」

たぶん要約すると、誤って顔にかかったソレの匂いが好くて、
たまらず興奮しました、ということだろう。
それであんなエロい顔になっていたのか。

「はは、すっかりエロい体になったな」
「‥誰の、はあ、せいだ‥っ」

そりゃあ、もちろん俺のせいだよな。
でも、こんなに夢中になったのは、ウツミのせいでもある。
そんなのどっちでもいいか。

ウツミの耳に顔を近づけた。
「そうだな‥ん、一生かけて責任とるから‥」

汗と涙でぐっしょりと顔を濡らすウツミは、
欲望の赴くままに快感を感じているだけで、
頷くどころが返事が何ひとつなかった。
いいこと言ったと思ったのに、この態度は腹立つな。

「あれ、ノーコメント?相手が俺で不満か?」
「‥べ‥別に‥んんっ」
「はっきり言えよ。イヤなのか?」

はっきりしないウツミに、いらっとする。
まさか、かなり今更だけど、ウツミが俺に挿れたかった、
なんてことはないよな。
体格と経験で、なんとなく俺が先に手を出しちゃったけど、
それならそれで言わないと判んないっつーの。

「‥イヤ、じゃ、あ、あ、ない‥っ」
やっぱり返答がはっきりしない。

そろそろ尽きそうな俺は、残り少ないパワーを搾り出し、
ウツミの奥に何度も重みをかけながら、
揺れ動いているウツミのソレを握り締めた。

「好きなのか嫌いなのか、どっちだよ」
「‥好き、あああっ、ジョー好き、あ、もうイクっ」
「始め、から‥言えば、ん、いいのに‥っ」

俺が達する少し前、ウツミは腹に精を飛ばした。
その締め付けで、俺も遅れて達する。

経験したことのない奥深さと、そこでの引き締まりに、
俺は歯を食いしばって精を吐き出した。
出していいか聞くのを忘れてしまったけど、もう仕方ない。
でも、ウツミは怒っていなかった。
というよりは、怒るような気すら残っていない感じだ。

腰の下から枕を取ると、ウツミの体がくたっとベッドに沈んだ。
それを優しく抱きしめる。
汗まみれの体同士を合わせながら、そっと俺は囁いた。

「さっき言ったこと、マジだからな」

エロい体にした責任をちゃんと果たすから、
ウツミなしでは生きられない責任もしっかり果たしてもらう。

「‥うん」

俺達は、体を繋げたまま手を握り、誓いのキスを交わした。

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エロだけのお話これにて終わりです(* >ω<)
ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました。
どちらの視点も楽しんで頂けると幸いです(´▽`*)
これにてジョーとウツミとは、しばしのお別れとなりますが、
どこかのお話にぽんっと出てきたり(笑)
いつかまた2人のお話を書くかもしれませんので、
その時はお付き合いのほど、宜しくお願いします♪
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