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  [ 魚心あれば水心 5(R18)(完) ]
2010-09-04(Sat) 04:25:44
阿久津城


「‥ムリ、んああっ、できな、い‥っ」
「大丈夫、できるって」
ウツミに囁きながら、首に優しく歯を立てた。
「‥はっあ、ジョー、頼むから、扱いてっ」
ウツミは懇願した。
でも、俺はちょっとそれを試してみたくて、
そのおねだりには従わなかった。

以前、ウツミは太めのペンだけで達したらしい。
だけど、本人にはそれが無自覚で、
何がなんだか判らないまま達したとのこと。

そういう素質があるなら、やっぱり、
俺がウツミの初めてなりたい、と思う。
いや、既に、ウツミの初めてはたくさん貰ってるけど、
やっぱり後だけでイカせたいとも思うわけだ。

「ウツミ、ちょい頑張って」
「‥イキそっ、も、イキたいっ‥ああ、ジョー‥!」
ウツミの膝ががくがく震えている。
もしかしたら、立っているのすら辛いのかもしれない。

サポートするように、俺はウツミの骨盤を掴んでやると、
ウツミの腰が動き始めた。
イキたくて、無意識に俺のことを求めている。

シャワーから湯は出たままだった。
だから、ある程度は水の音が消音になる。
それにここからリビングまでは、かなり距離があるし、
部活でへとへとなところに酒飲ませたんだから、
マキはとっくに寝ているだろう。

それでも、こんなことを言いたくなるのは何でだろう。
「そんな大声だと、誰かさんに聞かれるぞ?」

ウツミは指を曲げてそれを噛み締めた。
まだほんの少し理性が残っているらしい。

そのいじらしさを見てたまらなくなった俺は、
ウツミの首を再びかぷっと甘く噛んだ。
「‥いっ、あ、んんっ、もっと噛んでっ」
「痛くなる、だろ‥」
「‥うあっ、痛いのが、いい、痛く、して‥っ」

イクためのトリガーを求めているのか、
ウツミは震えながらそう訴えた。
機会があったら今度、縛ってやろうかと思いつつ、
少し強めに歯を立てて、ついでに鬱血痕もつける。

「‥も、イク、ジョー、イクっ、く、うううっ」
瞬間、びくんと痙攣して、ウツミは壁に精を吐いた。
誰も触れていないソレは精を吐きながら、
ぷるっと上下に微動している。

内部の通常以上の緊縮に、俺も達した。
残りの理性が働いて、ウツミの背に精を放った。
さすがに客人があるのに中出しはできない。
まあ、そんなこと言ったらセックスするなって話だけど。

歯を離したウツミの首を見つめると、
痛々しい歯型が、あちこちに残っていた。
こんなになるまで噛んだ覚えはなかったけど、
ウツミを内部だけでイカせることに夢中になっていて、
こんなことをしたみたいだった。

「ごめん。夢中になりすぎて歯型つけたみたいだ」
その傷を癒すようにぺろりと舌を這わせると、
ウツミは、首を竦めながら横に振った。

「‥平気。噛んでって言ったの俺のほうだし、
 夏休みだから誰に見られる心配もないし、それに‥」

続きを言おうか迷うウツミ。
そこまで言ったなら最後まで言えばいいのに。

「ん、何?」
舐めながら続きを促したら、ウツミは呻きながら続けた。

「‥あ、ん、首噛まれたの気持ちよかったから‥」
またして、とおまけが聞こえた気がした。

嬉しくなった俺は、ウツミを抱き締める。
すると、ウツミは顔を赤くして、
「‥ほ‥ほら、早くシャワー浴びてリビング戻ろう」
と、出っ放しのシャワーヘッドを手に取った。

「いやあ、マキのことだからテレビつけたまま、
 とっくにソファで寝てそうだけどな」
「‥それなら、尚更、早くリビング戻ろう。
 クーラーで冷えないように何かかけてやらないと」
俺の体にシャワーを当て始めるウツミ。

一汗かいて酔いが覚めた俺達は、
シャワーを済ませてリビングに戻る。
そこには、案の定、ソファで寝ているマキの姿があり、
ウツミはタオルケットをかけてやった。

簡単にテーブルを片付けてから、
俺とウツミもソファに凭れて、キスをして、寝に入る。

そんな、俺達の夏休み。

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お‥お粗末様でした‥(土下座)
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