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  [ 雲の上の輪廻 3(R18)(完) ]
2010-09-06(Mon) 05:10:42
ジーンズのファスナーを静かに下ろし、
反り立っているクレウスのを取り出して、目一杯に頬張る。
そのまま懸命に顔を上下させると、ソレは更に高ぶった。
「とても上手だよ、ミレトス」
僕の髪を掴み、ぎゅっと強く握るクレウス。

わざとだって判っている。
だから、痛かったけど堪えるしかない。
その代わり、舌でクレウスを責める。

先端の割れ目に舌先を押し入れ、幹の両脇を擦る。
クレウスは、こうされるのが好きだって知っているんだ。
ほら、太ももの内側が震えてきた。

「ミレトス、口に出していいかい?」
「ん、ちょうだい」

クレウスになら僕は何だってできる。
全てを捧げるほど、クレウスのこと愛しているから。
そんな思いを込めて、ソレにしゃぶりつきながら、
僕と同じ顔を見る。

唯一無二の、双子の僕達。

血も、顔も、全く同じ。

だけど、2人一緒に、ずっと愛し合おう。

僕の思いを受け取って、にこりを微笑んだクレウスは、
ぴくんと体を震わせた。
「んん、出る‥っ」

喉奥に、クレウスの精が放たれる。
口に含んだまま飲み下すと、細いクレウスの指が、
僕の口脇を撫でた。

「僕のが零れたよ。ちゃんと舐めて」
最後の一滴を嚥下し、僕はクレウスの指をしゃぶった。
指とソレをリンクさせていやらしく舐める。

「ミレトス、いい子だね」
最高の笑顔で、くしゃりと頭を撫でられた。
その手で顎を上げられて唇を深く重ねる、僕達。

「それじゃあ僕は先に戻っているよ」
服を直しながら立ち上がったクレウスは、扉を薄く開け、
誰もトイレを待っていないのを確かめてから、
そっと出て行った。

僕は鍵をして用を足し、トイレを後にする。
それから、CAにオレンジジュースをもらい、
最後部の壁に寄りかかりながらそこの窓を開けると、
飛行機の外照明で、大気の流れが肉眼で見えた。

上には星、下には雲、
ここでしか味わえない眺めに、思わず目を細める。

「キレイだね」
後からクレウスが話しかけてきた。

「いつからいたの?」
「ついさっき。僕もジュースが飲みたくなってね」
ほら、と僕にオレンジジュースを見せた。

「こんなにキレイでも、地球はいつか消滅するのかな」
「産まれることと死ぬことは、同義語さ」
クレウスは、外を見ながらジュースを少し飲むと、
じっと僕を見つめて話を続けた。

「でも、死ぬ前に、やらなければならないことがある」
「やらなければならないことって?」
「生きることさ」

時々クレウスは哲学的なことを熱く語る。
僕はそれが嫌いじゃない。
むしろ、こういう真剣なクレウスも大好きだ。

「地球も、僕もミレトスも生きなければならない。
 そうだろう?」
「そうだね。クレウスの言う通りだよ」

頷くとクレウスは僕にキスをしてきた。
「‥ちょ、だめだよ、こんなところで‥っ」
「大丈夫。みんな寝ているしここには誰もいないから」

クレウスは怖いもの知らずだな、
と思っていると急にクレウスがくくっと笑った。

「それにしても、さっきのジョー達おかしかった」
「あ、うん。パパの手紙呼んで、たぶん怒ってるね」
「こういうジョークをイヤがるからね、ジョーは。
 さっきは笑い堪えるの、すごく大変だったよ」

僕もつられてくくっと笑った。
「僕もすごく笑いそうで辛かったよ。
 ラストは、泣いてるんだか笑ってるんだか、
 自分でもよく判らない状態だったし」

くすくすと笑い合っていると、
「いつか、ジョーとウツミも入れてプレイしてみたいね」
と、声を抑えながらクレウスが僕に囁く。

「それはちょっと‥」
イヤだな、と続けたかったけど口にしなかった。

過去にしたジョーとのキスは気持ちよかった。
だけど、それとは別の話であり、
ジョーやウツミの醜態にはこれっぽっちも興味はない。

僕のことを誰かに見られるよりも、
クレウスのことを誰かに見られるのがイヤだ。

「ジョークだよ、ミレトス」
クレウスはさっきのように、くくっと笑った。

「ジョーとウツミは誘っても乗ってこないよ。
 それに、ミレトスの醜態は僕が独占していたいから」
だからしないよ、と付け加えて唇を重ねる、クレウス。

オレンジの味がするキスをしばらく続ける。
そして、目を綻ばせたクレウスは僕を見つめた。

「ミレトス愛してるよ」
「僕も愛してるよ、クレウス」
「さあ、席に戻ろう」
「うん」

席に戻る前、僕達はもう一度、外の景色を見た。

空が少し赤く、そろそろ夜が明けそうだった。

前話へ

雲の上の輪廻、これでおしまいになります。
クレウスのドSっぷり、お伝えできたら嬉しいです(*´ー`)

ドSなクレウスと、Mでクレウス大好きなミレトス、
いつかまたこの2人のお話を書いてみたいです(ノ∇≦*)
もちろん、ちょっぴり激しいエロ込みで‥どきどき♪
短いお話でしたが、お付き合い頂き、ありがとうございました!

ではこれからリーマン物いきたいと思います。
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