BLUE BIND
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実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 僕達の学園祭 1 ]
2011-08-12(Fri) 10:40:44
笹崎侑津弥
「ウッチ、ちょっと動かないで」
「‥ごめん」
「阿久津君も、ウッチ見て笑わないの」
「はいはい」
ここは、教室の裏方。
表はカフェのように机がセットされている。
俺とジョーのエプロンをここで締めてくれているのは、
クラス委員の井出だった。
数日前。
ジョーとケンカする少し前にこんなことがあった。
学園祭という行事までの1ヶ月前。
放課後、出し物についてクラスで話し合いをするも、
挙手もなければ意見もなかった。
珍しくジョーもマキも黙ったままだったし、
俺もそういうのは考えつかなくて俯いていた。
不意に、ぽきっと何かが折れた音がした。
黒板の前に立つ井出が、白いチョークを折ったらしい。
微笑みながら井出が、こめかみに青筋立てている。
どうやら意見のなさに、いらついたみたいだ。
そこで言い放った、井出の一言。
「じゃあ私が決めるね。いいでしょ?」
クラス全体がぞっとした。
でも、意見がない以上、従わざるを得なかった。
井出は翌日、何をやるか決めたきた。
「うちはイケメン率が高いほうだから、
ギャルソン喫茶やります。
男子は全員ギャルソンで、女子は全員キッチンね」
なぜだが男子も女子もブーイング。
俺はギャルソンってものがよく判らないから、
ブーイングに参加しなかった。
ちなみに、ジョーは笑っていた。
「じゃあ今すぐに何やるか言って?」
井出が昨日と同様、青筋立てて微笑む。
すると、ブーイングはフェードアウトした。
男子も女子も、意見がない以上は、
ギャルソン喫茶に了解するしかなかった。
井出の説明では、体育祭以降、
リレーをやった荒本とマキとジョー、そして俺までもが、
なぜだか学校で人気らしい。
その相乗効果狙いで、これしかないと思い立ったそうだ。
衣装や、クラス内の配置は女子に任せていた。
私達は配置、私達は衣装、私達は食材、
といった感じで、学園祭までの数日間は、
女子はてきぱきと行動していた。
俺達男子は、当日だけしか出番がない。
やることと言ったらファミレスに行って、
ウェイターの仕草や行動を観察するくらいだった。
そして今に至っている。
ワイシャツにスラックスにベスト、蝶ネクタイを首にし、
井出にエプロンをしっかり着装されていた。
「はい、いいわよ」
ギャルソンになったジョーは、普段よりも格好いい。
いや、いつも格好いいけど。
「ウッチてば阿久津君見過ぎじゃない?」
くすくすと笑いながら言う、井出。
井出は女子で唯一、俺とジョーのことを知っている。
それに、裏方であるここには3人しかいない。
だからこそ、こういう会話や行動に気兼ねがない。
「2人共もちろん格好いいけど、康太が一番ね」
「ごちそうさん」
「こんな惚気でいいなら、もっとごちそうになる?」
充実した笑顔で、井出はジョーのリボンを手直しする。
井出と荒本は、ケンカをしたことがある
その時、とあるきっかけで相談役になってしまったけど、
ケンカ以降は何事もなく、仲良くしている様子だ。
「さすがに遠慮しとく。さてと、ウツミ行こうか」
「‥うん。ありがとう」
「いってらっしゃい。阿久津君もウッチも頑張ってね」
机とカーテンで仕切られたスペースを出ると、
そこには、たくさんの女子が行列をなしていた。
次話へ
僕達の学園祭、始まりました。
番外編なので短めのお話ですが、
お付き合い頂けると嬉しいです♪
お気に召しましたら一票お願いします。
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