BLUE BIND

BL小説ブログ。危険を感じた方はお逃げ下さい。
  [ 雨の屋根の下 1 ]
2013-03-08(Fri) 05:15:00
これは、ほんの少し前のこと。

リビングに俺と兄貴を座らせて、
父さんは帰ってしまう前に、
こんなことを言い残していった。

「舞斗、郁央、父さんの話を聞いてくれ」
「何?どうしたの?」
「父さんもう少しでこっちに戻れそうなんだ」
「それって出張終わるってこと?」
「ああ、そうだ。こっちに戻ってきたら、
 ここに静流達と住もうと思っている」

突然の発言に、俺と兄貴は驚いた。
そうだとしたら俺達はどうなるのだろうか。
きっと、俺達は、同じことを考えていて、
同じような顔になったのだろう。

父さんが、ごほんと咳払いをした。
「それでだ。舞斗と郁央は、どうしたい?
 このままここに住んでも構わないんだが、
 お前達が、それはちょっとと思うのだったら、
 2人共もう大学生だし、そろそろ一人暮らしもいい。
 今のバイトさえ続けてくれれば、
 お金とかは父さんが、どうにでもできるから」

ここのマンションは賃貸ではなく購入したものだ。
ローンは終了しているから、家賃などは発生しない。
だからこそ、俺達がアパートとかで一人暮らしするなら、
そっちへお金を出せるらしい。

大学生になって一人暮らしなんて、
悪くないどころか憧れる。
波多野が毎日、通ってくれたら言うことなしだ。

そんなことを妄想しながら微笑んでいると、
兄貴が、すぱっと言い切った。
「俺ルームシェアしてくれる人がいるから、
 そっちに住むことにするよ。
 家賃はいらない、生活費だけでいいから」

ルームシェアしてくれる人って満さんのことだろう。
父さんもそう思ったような気がしたけど、
信頼しているからかあまり言及はしなかった。

「それでいいのか、舞斗?」
「うん。俺もそれでいいって思ってるから」
「そうか。郁央は?どうする?」
「ちょっとだけ時間もらえないかな。
 考えたり調べたり、色々なこと検討したいし」
「判った。どうするか決まったら話をしよう」
「うん。ありがとう」

そうして、父さんはまた出張先に戻っていった。

次話へ

雨の屋根の下、始めたいと思います。
舞斗は、満とめでたく住むことが決まりましたが、
郁央はどうするのか?
何となく予想はつくと思いますが(笑)
見守って頂けると嬉しいです。

それと、ここ連日の拍手に感謝です。
ありがとうございます。
これからもマイペースで更新頑張ります!


お気に召しましたら一票お願いします。
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
雨の屋根の下 | TB:× | CM : 0
雨の屋根の下(最果番外編) 目次HOME雨の屋根の下 2(R18)

COMMENT

COMMENT POST

:
:
:
:



 
 管理者にだけ表示を許可する


copyright © 2024 BLUE BIND. All Rights Reserved.
  
Item + Template by odaikomachi