BLUE BIND
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
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これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 君とは幸せになれない 1 ]
2013-03-20(Wed) 03:55:57
当店の店長は、スーパーバイザーも兼ねていた。
しかし、エリア展開が加速してきて、
店長業をすることが困難になってきてしまい、
役職がスーパーバイザー一本となったのだ。
そして、次期店長が、なぜだか僕に決まった。
理由は単純で、年上でしかもただの古株だからだ。
一応、リーダー職には就かされていて、
店長の代理みたいなことを地味に細々とやっていた。
店のオープン前に、スタッフの前に立たされた。
僕の隣で、楠スーパーバイザーが笑っているけれども、
こちらは全く笑えなかった。
ひっそりこっそりと過ごしていければいいのに、
なぜこんなことになってしまったのだろう。
「という訳でして、今日から大津さんが店長です。
私もしばらくはフォローに伺いますので、
今後とも宜しくお願いします」
楠さんが言うと、スタッフが僕のことを見た。
楠さんも僕のことを見て、こくりと頷いてくる。
何か言え、ということらしく、こほんと咳払いをした。
こういうの苦手なんだけど仕方ない。
「大津です。 今日からここの店長になりました。
古株ですが店長としては新人なので、
これまで以上にお手柔らかに、宜しくお願いします」
いかにもやる気がなさそうに、ぺこりと頭を下げる。
すると、あちこちから笑い声が聞こえてきた。
顔を背けながら口を押えている者も見えている。
特に目の前の、仲村君と藤ヶ谷君は、
真っ赤になっているのがイヤでも目に入った。
まあ、楠さんも笑ってるし、掴みは上々と見える。
「それでは、私はこれから本社へ行ってきます。
大津さん、業務で判らないことがあれば連絡を下さい」
「はい、判りました」
僕は頷いてみせたが引き継ぎはしてあるし、
店長としての業務も、ほんのちょっと経験はしてきたから、
イレギュラーでもなければ何とかなるだろうと思う。
楠さんがここを出てから、オープン準備をする。
ドレッシングの補充をしていると、
すすっと近寄ってきたのは仲村君だった。
「楠さんがいなくて寂しくなりますね、大津店長」
「いやいや、それはよしてくれよ。
これまで通りでさんで呼んでくれないか、仲村君」
「せっかく店長になったのに、今まで通りですか?」
「店長、なんて呼ばれたらくすぐったくて堪らないよ」
「いいじゃないですか、大津店長で」
止めを刺したのは、藤ヶ谷君だった。
この2人はいい意味で、いいコンビなのだ。
仲村君は21歳で、藤ヶ谷君は20歳。
ここでは一番若手でもあり、
しかも、バイトにきた時期がほとんど一緒である。
だからなのか、やたらと気が合うらしい。
「仲村君だけじゃなくて藤ヶ谷君まで。
頼むから今まで通りで呼んでくれないかい」
「しょうがない。店長ってのはやめますよ大津さん」
「あはは、ありがたい」
笑って答えると、藤ヶ谷君は、
長い髪を結びながら白い歯を見せた。
「ところで、女友達いません仲村さん?」
「藤ヶ谷ってまだ彼女探してんの?」
「そうですよ。もちろんじゃないですか。
はあ、どこかに可愛い女子いませんかね」
「坂村さんとか可愛いじゃん」
「残念ながら年上は、タイプじゃないんです」
2人はモップで掃除をしながら、楽しそうに話している。
仲村君には恋人がいる、というのを噂では知っていた。
藤ヶ谷君は、恋人が欲しいといつも言っている気がする。
さて、そろそろ店がオープンする。
みんなは持ち場に入って、僕はレジに立って、
お客様をお出迎えした。
次話へ
君とは幸せになれない、連載開始です。
一人称が僕なのは初めてですね。
2人の行く末を、温かく見守って下さい。
お気に召しましたら一票お願いします。
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