BLUE BIND
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
小児ガンや無毛症、事故等で、
髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 風のように遥かに 11 ]
2010-08-06(Fri) 17:30:13
「あの、実は俺‥好きな人ができて‥」
どこまで話そうか考えながら、少しずつ言葉を綴った。
「そうか。まあ高校生ともなれば当然だろう」
タツ先輩も高校生ですよ、とはツッコミ入れずに、
教師みたいな口調に苦笑いした。
「マキ、それで?」
リュウ先輩が、先を促す。
「それでって、それだけっす」
「は?コクりたいとか付き合いたいとか、
そういうのを悩んでるんだろ?」
俺に迫るリュウ先輩に首を振ってみせた。
「たぶんその人には好きな人がいるので、
自分のそういう気持ちにどう決着つけようか、と」
「そうだったのか。コクるより難しそうな悩みだなあ」
リュウ先輩が腕を組んで唸り始めると、突然、
「すまん!」
と、タツ先輩が俺に謝罪した。
それも、テーブルに額を擦りつけながらで、
びっくりした俺はおろおろした。
「や‥やめて下さい。どうしたんすか、タツ先輩」
「俺は、恋愛の経験が皆無で、マキに助言ができん。
それで謝った。すまん」
どこまでもマジメで、そして優しい、タツ先輩。
真剣に聞いてくれただけでもう俺は満足だ。
「話聞いてもらっただけで充分っすよ。
だから謝らないで下さい」
「いいや。それはできん。マキが辛いのに俺ときたら‥。
そもそも恋愛経験がないのは、
やはりこの風貌とサッカーが原因なんだが‥」
「ああもう、リュウ先輩助けてよ」
ヘルプを出すと、リュウ先輩は笑顔のまま、
タツ先輩の耳に接近して、囁くように言った。
「可愛い後輩が、やめて下さいって言ってんじゃん?」
すると、タツ先輩が赤面して、がばっと顔を上げた。
ごほんと咳払いしたタツ先輩は、息を吐き髪型を整え直す。
何なんだろうこの人らは。
これが両先輩のリズム、というかペースなんだろうけど、
どこかに引っかかるものを感じた。
「すまなかった、マキ。ちょっと取り乱してしまった。
リュウ、マキにアドバイスできないのか?」
「俺?そういう経験ないからなあ」
リュウ先輩は、イスを揺らしながらコーラを飲む。
「それに、俺達サッカー一筋だしな。なあタツ?」
「うむ。一筋もまた人生、恋愛もまた人生」
仙人のごとく悟ったように語ったタツ先輩。
「しかし、どこかに適任者はいないのか。
マキと親しくアドバイスをくれそうな者は」
「あ、だったら三波なんてどう?」
突然の一言に、ファンタを吹きそうになった。
ずばり目標の人物に相談しろってか。
いくらなんでも無謀というかムリすぎる。
手と顔をぶんぶんと横に振りまくった。
「いやいや。いいですいいです。大丈夫です」
「マキと三波は中学も一緒だしさ、それに仲良しだろ」
「それはそうですけど、でも‥あの‥」
語尾を濁しながら弁明を探す。
探しながら顔がみるみる赤くなっていった。
このままだと相手がミナミ先輩だとバレそうで、
顔を見られないように下を向く。
「どうした?好きな人とは三波の知ってる者なのか?」
タツ先輩の言葉に、下を向いたまま首を振ると、
テーブルの向かいから、両先輩の大きな溜め息が聞こえた。
すると、ぽんっと頭を叩かれた。
それでも顔を上げずにいると、タツ先輩が優しく言った。
「誰であろうと人を好きになるのは、いいことだ。
そのエネルギーをサッカーに向けられたらもっといいがな。
ただ、辛いならマキが楽になれるように動いたらどうだ?」
俺が、楽に?
そういう考えはなかった。
思いを押さえ込もう、退散させよう、受容しよう、
とそればかりだった。
心にことんっと落ちてきた、タツ先輩の台詞。
俺は静かに顔を上げて、ぺこりと一礼した。
「はいっす。ありがとうございます」
「さっさと告白してさ、さっさと振られてさ、
さっさとサッカー一筋になっちまえよ。かかか」
リュウ先輩が茶化すように、笑いながら言う。
「デリカシーがないぞ、リュウ」
「いきなりSだのMだの言うタツに言われたくないっての」
両先輩は、それから俺の話題を避けるように、
サッカーの今後の練習メニューについて、マジメに語り始めた。
俺もそれらに混ざらせてもらい、
久し振りにミナミ先輩を思い出さない時間をすごした。
1時間後に現場解散し、両先輩は駅へと歩いた。
駅とは別方向に自転車を走らせる、俺。
昨日ミナミ先輩と寄ったコンビニ前でストップする。
そこで買ってきたオレンジのアイスを食べながら、
俺は思い切って、相談できそうな人物にメールを送信した。
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