BLUE BIND
BL小説ブログ。危険を感じた方はお逃げ下さい。
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Author:水色
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青い空を見上げて2nd (48)
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蒼空と流星の狭間 (30)
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 風のように遥かに 14 ]
2010-08-10(Tue) 04:30:48
「‥ミナミ先輩?」
「ほら、体育祭の後の勧誘で、
ウツミのこと助けてくれたじゃん」
ジョーがウツミに簡単に説明してくれた。
「‥思い出した。メガネした優しそうな人だ」
呟きながらウツミはグラスを空にした。
からん、と氷の澄んだ音が鳴る。
ウツミから取り上げたグラスの氷を食べながら、
ジョーは新しい焼酎割りを作りに、キッチンへ行った。
「で、告白するかしないかの相談か?」
「今はそれを悩んでる。でもだめなのは判ってるんだ」
「どうして?三波、誰かと付き合ってる?」
レモン酢割りと、黒ビールを持ってきたジョーが、
ソファに座ったのを確かめてから、
以前、花束を持っていた先輩の話をした。
去年の真夏、たぶん今頃だろうか。
花束を手に歩く先輩を、目撃した経緯がある。
その時の先輩の顔は、とても真剣だった。
まるで、女性にこれから告白をするかのような。
先輩に声をかけようと思ったけど、
それすら許されないような、そんな雰囲気があった。
それについて聞いたことはないけど、
好きな人へのプレゼントに違いないと思っている。
「それだけかよ。裏をちゃんと取れっての」
ジョーが呆れたように言った。
「裏なんか取れるか。ってかどうやるんだよ。
好きな人いますか、とか、あの花は誰にですか、とか、
そんなの聞いたら気があるのが、バレバレじゃん」
ビールを飲み干して溜め息をつくと、
ジョーは足を組み直しながら、やれやれと言った。
「バレバレってか、たぶんバレてるだろ。
三波はあれで意外と敏感だしさ」
そうだ、たぶんバレてる。
ジョーのこの一言で俺は確信してしまった。
ついでに、アイスの件を打ち明けると、
ジョーは疲れたように答えた。
「手についたアイスを舐めたりするかよ、普通」
「そうだよな、やっぱり普通じゃないよな」
だって、しょうがない。
好きな人に触れたい、思ったらもう止まらなかった。
「まあ、ウツミにならやっちゃうけどな、俺」
「‥マキの前でそういうこと言うな」
笑うジョーを睨むウツミ。
「とにかくさ、もうとっくに三波にはバレてるって。
あとは砕けるか、このままでいるかだな」
「ジョーは告白してから後悔しなかったか?
砕けるとかうまくいくとか考えてた?」
「そこまで深く考えなかったな。
いつの間に言っちゃった、みたいな感じだったし」
ビールを飲み終えたジョーは、
レモン酢割りのグラスを2個持ってきて、
1個を飲みながらもう1個を俺にくれた。
「そういう感じで言えるかな‥俺‥」
誰に対してでもなく自分への問い掛けだった。
これについては誰も何も言えるはずがない。
それが未来なんだから。
「さあな。エネルギーとタイミングと、ノリ?」
ジョーが俺をからかうように笑うと、
ウツミが少しむっと顔をしかめた。
「‥ノリかよ、あれ」
「あ、いや、違う違う。あれはノリじゃないから。
ほら、マキの場合はって意味だって」
珍しく慌てるジョー。
かなりレアな姿ではないだろうか。
「‥ふうん」
ジョーの言い訳も虚しく、ウツミは唇を尖らせて、
とうとう不貞腐れてしまった。
「違うって言ってんのに信じらんない?」
ウツミの唇を撫でると、そこへジョーが唇を寄せていった。
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