BLUE BIND
BL小説ブログ。危険を感じた方はお逃げ下さい。
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Author:水色
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決めたゴールを走れ2nd 22 (07/11)
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+ 目次一覧
初めにお読みください (1)
青い空を見上げて (31)
僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
銀の翼が恋を知る (41)
そして水の言葉は生まれる (10)
雨上がりの最果てで (58)
雨の屋根の下 (7)
君とは幸せになれない (78)
全てを任せてキスをする (8)
星が刻んだ未来さえ2nd (43)
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最終更新2013.6.2
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
小児ガンや無毛症、事故等で、
髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 風のように遥かに 21 ]
2010-08-17(Tue) 05:55:21
ロッカーに重い体を預けながら、
粘つくような余韻を味わっていた。
先輩は、俺の上に乗ったまま肩に頬を乗せている。
しばらくして、先輩は静かに立つと、
バッグから取り出したティッシュで俺を拭く。
続いて自分も拭いて、それを丸めてバッグに入れると、
黙ったまま着替えを始めてしまった。
先輩は、ロッカーに向いたまま訊ねてきた。
「マキは僕と付き合いたい?」
「はいっす」
「ごめんね。好きな人いるんだ」
突然の発言に、真っ暗になる目の前。
ブラックホールに吸い込まれていくような、
体がふわふわと浮くような感じがした。
だったら、どうしてキスしてきたんだろう。
どうして体を繋げてきたたんだろう。
先輩の後姿が、それらを聞くなと訴えてくる。
だから、口を開きかけて唇を噛んだ。
怒り悲しみが沸々と込み上がり、拳を握る。
すると、先輩は強い口調で、こう言った。
「マキ先に帰って」
もう、ここに残る理由は何もなかった。
先輩の後姿へと無言で一礼し、俺はバッグを手に、
静かに部室を去った。
セミの鳴き声が聞こえる。
さっきまでの出来事が非日常のような、
とても遠いものに思えた。
日常が平等に、ゆったりと流れている中、
俺はぽつんと時間と時間の狭間に置いてきぼり。
心の穿ちを日常が通り抜ける、そんな気さえした。
鼻の奥が、つんと痛くなる。
途端に、涙が溢れてきて頬を伝っていった。
どうせだったら普通にふられたかった。
やることやって、好きな人がいると言われて、
俺という存在は何だろう。
扉でもコンクリートでも何でもいい。
とにかく殴りたかった。
悲しみをぶつけられるものが欲しかった。
いや、そんなことしたって、
事態は変わらないし気分が晴れるはずもない。
何をどうしていいか判らない。
考えがまとまらない頭で、ただはっきりしているのは、
ミナミ先輩のこと、嫌いになれないし諦められない、
ということだけ。
すると、先輩しかいない部室から、すすり泣く声がした。
「ひくっ、うう‥ひく‥っ」
先輩、どうして泣いてるの。
俺のことふったくせに泣くことないでしょう。
先輩の嗚咽が、心に響く。
苦しさがこっちにまで伝わってくる。
やっぱり好きだ。
好きだから苦しいし切なくなる。
自分の痛みよりも先輩の痛みのほうが、
ずっとずっと痛くて辛かった。
だけど、部室の扉一枚が、大きな隔たりに思えて、
抱き締めにいきたかったけど前に進めず、
俺は、シャツを握り締めながら踵を返すしかなかった。
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