BLUE BIND
BL小説ブログ。危険を感じた方はお逃げ下さい。
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Author:水色
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僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
銀の翼が恋を知る (41)
そして水の言葉は生まれる (10)
雨上がりの最果てで (58)
雨の屋根の下 (7)
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
小児ガンや無毛症、事故等で、
髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 風のように遥かに 24 ]
2010-08-19(Thu) 04:25:51
先輩宅の敷地に自転車を駐輪し、
口を利かずにひたすら道を歩くこと、約20分。
星崎という表札のある一軒家で、先輩が停止する。
「ここだよ」
言いながらインターホンを押す、ミナミ先輩。
すると、玄関の扉から女性が出てきた。
中年だが美人で、見惚れそうな笑顔だった。
「おはようございます、おばさん」
「おはよう、トキちゃん。いらっしゃい。
そろそろくる頃だと思っていたわ。そちらは?」
「部活の後輩。飛鳥のこと自慢したら、
逢いたいって言うから連れてきたんです」
先輩に肘でつんと突かれた。
ちゃんと挨拶してね、と言われているような気がして、
俺はびしっと背筋を伸ばしてから、礼儀正しく一礼する。
「初めまして。仁志天清です。
ミナミ先輩には部活でお世話になってます」
おばさんは感心したような表情をしながら、
軽くおじぎを返してくれた。
「あらまあ。とても丁寧な後輩さんね。星崎明美です。
どうぞ上がって下さい。飛鳥もきっと大喜びするわ」
おばさんが快く招き入れてくれた。
玄関に入っていく先輩に続いて、俺も中へ入る。
通された和室には仏壇が置かれていて、
そこには若い男性の写真が飾られていた。
俺よりも年上っぽい爽やかな男性は、
癒されるような最高の笑顔を見せてくれている。
その前に座って、おばさんが仏壇に微笑みかけた。
「飛鳥、トキちゃんと後輩さんがきてくれたわよ」
この男性が飛鳥さん?
それじゃあ好きな人っていうのは。
「久し振り、飛鳥」
飛鳥さんへそう話しかける先輩。
花束を静かに仏壇に添えて、俺へ泣きそうな顔で笑う。
すると、おばさんが急に立ち上がった。
「いけない。私ったらお茶も出さないで。
ごめんなさいね。ちょっとお茶用意してくるわね」
いいよお茶なんて、と先輩がそう遠慮するも、
おばさんは優しく笑って去っていった。
おばさんが去ったのを確かめて、
写真を指で撫でながら先輩が口を開く。
「これが好きな人だよ、マキ。
星崎飛鳥っていう5歳上のいとこ、だった」
線香に火を点けて、先輩は目を細める。
煙と共に、線香特有の香りが和室内に漂った。
「付き合い始めたのは、3年前。
きっかけは僕の勉強を飛鳥が見てくれて、
それで自然とそういう関係になった。
ませた子供の恋愛だった。それでも僕は幸せだった」
陶器の線香立に、既にもう3本線香が立っている。
その隣に先輩は線香を立てて、おりんを小さく鳴らすと、
すうっと息を吸い込んだ。
「だけど、去年の今日、交通事故に遭って亡くなった。
公園を飛び出してきた子供が車に轢かれそうになって、
それを助けたんだって聞いたよ。
ベタだよね。ベタだけど飛鳥らしいかな」
マキもお線香立てて、と促され俺はそれに従った。
先輩と交代し、写真をじっと見据える。
写真からでも伝導されるのは、優しそうで温かそうで、
考えるよりも先に人を助けてしまう、
そんな正義感溢れた、飛鳥さんの人柄。
最愛の存在が、突然、目の前から消え去ったら。
考えただけで泣きそうになった。
俺はバカだから想像できないし理屈とかよく判らないけど。
「それでも、先輩を好きだって気持ちは変わらないっす」
細い両腕を掴み、喉の奥のつっかかりを吐き出すと、
先輩は、驚いて目を丸くした。
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