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  [ 魚心あれば水心 1(R18) ]
2010-09-01(Wed) 04:15:56
笹崎侑津弥


夏休みの、とある1日。
クラスメイトのマキが、悩みがあるとジョーを訪ねてきた。
マキは、サッカー部の先輩が好きらしい。
相手は同性、そして好きな人がいるとのこと。

夕食後、アルコールを飲みながら話をいっぱいした。
ジョーと俺に打ち明けて、
マキはほんの少し楽になったみたいだ。

そんな中、酔いが回った俺は、自分の足に焼酎を零した。
片付けを拒否され、風呂直行を命ぜられた俺は、
今こうして風呂でシャワーを浴びている。

「着替え、ここに置くからな」
曇りガラスの扉をこんこんと叩きながら、ジョーが言った。

「‥うん、ありがと」
「家飲みでウツミが酔うなんて珍しいな」
「‥ペース上がったみたい」
「そうか。まあ、そういう時もあるか」

言い終えるとジョーはまたガラスを軽く叩いた。
「入るぞ?」
「‥え?ちょ、何で?」
だめと言う間もなく、ジョーが裸で扉を開ける。

「俺もちょっと酔ったから、
 シャワー浴びてすっきりしようと思ってさ」
「‥俺がここを出てから浴びろよ」

俺からシャワーヘッドを奪い、
ジョーは体にシャワーの湯をかけた。
「どうして?」
「‥マキがリビングで1人きりになるじゃん」

客人をリビングに1人きりにするなんて失礼だ、
という意味だった。
だけど、ジョーは不自然なほど爽やかな笑顔になった。

「マキのこと気になるんだ?」

あ、やばい、ジョーがヤキモチ妬いている。

湯を出しっぱなしのシャワーヘッドを引っ掛けると、
ジョーは笑顔のまま、俺に迫って腰を抱いた。
「いいだろ、マキのことなんか。
 こういう場面で他の男の名前出すなよ」

こういう時のジョーが扱いにくいのを知っている。
当たり障りなく、俺はジョーに謝った。

「‥ごめん。じゃあ、シャワー浴びてさっさと出‥んんっ」
キスで俺の唇を塞ぐジョー。

こちらに隙を与えないで、すぐに舌を滑り込ませてきた。
アルコールのせいか、ジョーの舌が乱暴に動いている。
特に、くすぐったい上顎の部分を執拗にねぶられ、
それが気持ちよくて、俺はジョーを押しのけられない。

アルコール臭い息を吐きながら、次は舌の表面を擦り合う。
ジョーは俺の背中を壁につけると、すっと唇を離した。
まるで名残惜しそうに、唇の間に唾液が糸を引く。

その早い解放を不審に思うと、俺のソレに自分のソレを重ね、
2本同時に、ジョーは緩く扱き出した。

「‥ん、あっ」
恥ずかしい、と言いたいのに言葉が綴れない。
それどころか、零れるのは喘ぎばかりだ。

「ウツミ気持ちいい?」
返事の代わりに頷いたら、ジョーは嬉しそうに笑った。

時々、先っぽ同士が当たる。
敏感な部分の刺激に、腰が無意識に揺れた。

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