BLUE BIND
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と思ってリンクを繋ぎました。
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
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これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ その雪景色窓辺より 17(R18) ]
2010-09-23(Thu) 05:50:33
満天の星空が、風呂に体を沈める俺達の成り行きを、
じっと見ているような気がする。
そんな、申し分のない景色を目の当たりしつつ、
頭ではさっきのキスのことばかり考えていた。
カズは、まさかとは思うけど誘ってるのだろうか。
酔った勢い、とキスの後に言っていた。
キスも、少しその先も、カズとは経験済みだけど、
名前で呼んでいたのに苗字に戻したのはカズであり、
ノーカウントにされた、と俺はそう思ってる。
何を求められているのか俺は判らず、
何か求めていきているカズを目で追っていると、
カズが視線に気付いて、にこりと笑いかけてきた。
「この宿どう?なかなかいいでしょ?」
「うん、そうだな。ここには元上司と一緒にきてた?」
「遥か昔ね。基本はでも友達とだよ」
苦笑いしながら回答するカズ。
過去の恋人へ嫉妬、だろうか。
俺らしくもなくカズにいじわるを言いたくなった。
「元上司とは何回きた?」
「もう勘弁して。あの人とはとっくに終わったから。
それに、携帯を壊してからは番号を教えてないしね」
あはは、とカズは苦笑いしたまま回答したが、
俺のいじわるはまだ続く。
「そうなんだ。でもどっかで番号調べてるかもよ?」
「まさか、たぶんそれはないよ。
それにしても随分つっかかってくるね赤石」
カズは汗を拭いながら淵に座った。
ちなみに、カズの腰にはタオルが巻かれてある。
つられて俺も巻いたけど、たぶんカズは警戒してるのだろう。
雪山のペンションの風呂では、そんなことなかったし。
でも、タオルしてまで用心するくらいなら、
俺のことを安易に風呂へ誘うなよな、と思う。
カズが何を考えているのか全く読めない。
まあテレパシストでもあるまいし、
人の考えなんてそうそう読み取れやしないか。
俺に笑いかけてカズは話を変えた。
「それよりバイクどうだった?」
「よかったよ。バックレストも。
あれあったほうがいいな。快適だし安定するし。
まあ、そもそも運転自体安全だったけど」
俺も風呂を出て、カズの向かいに座り、
熱を帯びた体を冷やした。
汗も出て、だいぶアルコールも抜けてきたっぽい。
「そう言ってもらえると嬉しいな。
だけど、僕、3年前にバイクで事故ったことあるよ」
「マジで?」
ウインカーを上げずに車線変更してきた車とぶつかって、
カズはバイクごと転倒してしまったらしい。
ムチウチや骨折はなかったが、打撲と内出血で、
完治するのに3ヶ月かかったとのこと。
「ほらこれ、傷跡。たぶんもう消えないと思うんだよね」
と、カズに見せられた、左膝。
傷跡は、周り肌とは別の色だった。
聞いただけでも痛そうなのに、痛そうな傷跡を見せられて、
思わずぞくっと寒くなった。
カズに近寄って、触りながら訊ねる。
「痛い?」
「全然平気」
にかっと笑って答えるカズ。
スノボの時も思ったけど、カズって本当にドジだ。
バイクの事故ではカズに責任はないけど、
一歩違っていたら俺達は、こうして会えていない。
傷跡を触るカズは事故を懐かしみながら、
「電車で座っても左膝を曲げられなくてね、
みんなに睨まれながら座ってたよ」
と言いながら笑っていた。
笑顔が、なんだか妙に甘ったるくて。
俺は、気付いたら左膝にキスしていた。
「‥っ」
びくっと震える、左膝。
そこに舌を這わせて、ぺろりと舐める。
「痛い?」
「全然‥平気‥」
先程とは異なる状況で、全く同じ会話を繰り返す俺達。
もう1度舐めて、真っ赤になったカズに顔を近づける。
「ヒロって呼んでって覚えてる、カズ?」
「‥うん」
カズは俯きながら答えた。
どんな顔しているかを見たくて、カズの顎に手を添える。
カズは数ミリだけ、思い切ったように顔を上げた。
怒られるとでも思ってるような、強張った表情だった。
「どうして呼び方を戻したの?」
「‥別にただ‥何となく」
「本当?怒ってないから言って?」
俺はカズの本音を聞きたかった。
イヤならイヤでいい。
ノーカウントでも構わない。
でも、俺はカズのこと好きだから。
好きだからどうしてなのかを聞きたかった。
返答次第で、俺だって諦めがつく。
「呼ばれるのに慣れてなくて恥ずかしかった。
本当に、ただそれだけなんだ」
カズって呼ぶのは、身内とか身近な人物くらい、
とカズは付け加えた。
俺がカズって呼ぶのはまだ早いってことらしい。
身近というレベルになるまでは苗字でいくしかないか、
と思いながら頬をぽりぽりと掻いた、その時だった。
「でも、ごめん。いきなり変わったら驚くよね。
僕ヒロって呼ぶから、ヒロも好きに呼んでよ」
カズの俺を呼ぶ声が嬉しくて、笑ってカズを見る。
俺の笑顔を見て、顔を上げたカズは頬を緩めた。
そのまま、俺達は顔を近づけて自然に唇を重ねた。
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