2010-12-31(Fri) 06:00:05
「こんばんは、マイト君」
出迎えてくれた菅生さんが、 いつもより歪んだ笑いを見せている。
何だろうこの感じ。
すごく怖くて、イヤな予感しかしない。 そんな思いを堪えながら、菅生さんに挨拶し、 シャワーを浴びに行った。 ここでの時間稼ぎはきっと無駄だ。 菅生さんをさっさと何度もイカせるしかない。 と、決心した矢先だった。 「マイト君、今日はこんなものを用意したよ」 テーブルに置かれたのは、茶色の小瓶。 ラベルも何も貼られてない。 一見するとただの栄養ドリンクだけど、 提供してきたのは菅生さんだ。 たぶん、まともな物ではないだろう。 「体に浸透しやすいように薬を液状にしてみたよ。 味もつけてきたから飲んでみて?」 「俺はこんなの飲まないで、セックスしたいです」 言うとちょっと驚かれたけど、菅生さんに微笑まれた。 好感触だったかなと安堵していると、 菅生さんは笑顔のまま、瓶の蓋を開け、 俺の口へそれを捻じ込んできた。 「ん、ぐ!」 「いいから飲んでよ。ね?」 頬を挟まれて口を閉じられず、なす術もなく飲まされる。 空の瓶を捨て、菅生さんは満足そうな表情になった。 ベッドに腰を下ろして足を組み、 腰に巻いていたバスタオルを取り外した、菅生さん。 「液体経口摂取、どう?」 「どうって、どういう意味ですか?」 「成分足したから即効性があるんだよね。 そろそろ体が熱くなるかな」 直後、菅生さんの笑っている口元が、歪んで見えた。 おかしい、目が変だ。 いや、目だけじゃなくて体がおかしくなっている。 熱くて苦しく、なぜか動悸がする。 何もしていない俺のソレもなぜか滾っていた。 「うんうん、きたね。思った通りだ。 僕がたくさんマイト君をイカせてあげるよ」 おいでと手招きをする菅生さん。 イヤだ、行きたくない。 心情とは裏腹に、体の熱をすぐにでも弾き飛ばしたい、 と心の片隅で思い、俺は思わず唇を噛んだ。 次話へ 前話へ これが今年の最後の更新となります。 今年は、小説を再開させたり仕事も開始したりで、 ちょっぴり慌しい年となりましたが(´▽`;) それでもこのブログを楽しく続けていられるのは、 ここへ遊びにきて下さる皆様のお陰です。 本当にありがとうございます。 来年もマイペース更新となりますが、 変わらぬお付き合いのほど宜しくお願い致しますm(_ _)m それでは皆様、良いお年を!(^-^) お気に召しましたら一票お願いします。 |