BLUE BIND

BL小説ブログ。危険を感じた方はお逃げ下さい。
  [ 星が刻んだ未来さえ 33(R18) ]
2010-12-31(Fri) 06:00:05
「こんばんは、マイト君」
出迎えてくれた菅生さんが、
いつもより歪んだ笑いを見せている。
何だろうこの感じ。

すごく怖くて、イヤな予感しかしない。

そんな思いを堪えながら、菅生さんに挨拶し、
シャワーを浴びに行った。
ここでの時間稼ぎはきっと無駄だ。
菅生さんをさっさと何度もイカせるしかない。

と、決心した矢先だった。
「マイト君、今日はこんなものを用意したよ」

テーブルに置かれたのは、茶色の小瓶。
ラベルも何も貼られてない。
一見するとただの栄養ドリンクだけど、
提供してきたのは菅生さんだ。
たぶん、まともな物ではないだろう。

「体に浸透しやすいように薬を液状にしてみたよ。
 味もつけてきたから飲んでみて?」
「俺はこんなの飲まないで、セックスしたいです」

言うとちょっと驚かれたけど、菅生さんに微笑まれた。
好感触だったかなと安堵していると、
菅生さんは笑顔のまま、瓶の蓋を開け、
俺の口へそれを捻じ込んできた。

「ん、ぐ!」
「いいから飲んでよ。ね?」

頬を挟まれて口を閉じられず、なす術もなく飲まされる。
空の瓶を捨て、菅生さんは満足そうな表情になった。
ベッドに腰を下ろして足を組み、
腰に巻いていたバスタオルを取り外した、菅生さん。

「液体経口摂取、どう?」
「どうって、どういう意味ですか?」
「成分足したから即効性があるんだよね。
 そろそろ体が熱くなるかな」

直後、菅生さんの笑っている口元が、歪んで見えた。
おかしい、目が変だ。
いや、目だけじゃなくて体がおかしくなっている。
熱くて苦しく、なぜか動悸がする。
何もしていない俺のソレもなぜか滾っていた。

「うんうん、きたね。思った通りだ。
 僕がたくさんマイト君をイカせてあげるよ」
おいでと手招きをする菅生さん。

イヤだ、行きたくない。

心情とは裏腹に、体の熱をすぐにでも弾き飛ばしたい、
と心の片隅で思い、俺は思わず唇を噛んだ。

次話へ 前話へ

これが今年の最後の更新となります。
今年は、小説を再開させたり仕事も開始したりで、
ちょっぴり慌しい年となりましたが(´▽`;)
それでもこのブログを楽しく続けていられるのは、
ここへ遊びにきて下さる皆様のお陰です。
本当にありがとうございます。
来年もマイペース更新となりますが、
変わらぬお付き合いのほど宜しくお願い致しますm(_ _)m
それでは皆様、良いお年を!(^-^)


お気に召しましたら一票お願いします。
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
BL小説星が刻んだ未来さえ | TB:× | CM : 1
星が刻んだ未来さえ 32HOME星が刻んだ未来さえ 34(R18)

copyright © 2024 BLUE BIND. All Rights Reserved.
  
Item + Template by odaikomachi