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  [ 星が刻んだ未来さえ 36(R18) ]
2011-01-07(Fri) 06:20:37
終わった後、体が重くて起き上がれず、
シャワーへいく菅生さんをベッドで見送った。
その菅生さんが、ベッド脇で体を拭きながら、
上辺だけの謝罪をした。
「イカさなくてごめんね、マイト君」
もうどうでもいい、と心で呟いて首を振る。
少し横になっていたせいか俺は動けるようになり、
ゆっくりと起きてシャワーを浴びにいった。

こっちがイカなくてはいけない、という規約はない。
だからって、興奮剤みたいな薬を飲まされた挙句、
ドライに達するだけで出せないのは、あんまりだろう。

いつもより熱い湯を浴びながら、中の液を掻き出す。
こんなところに指なんて入れたことないし、
怖かったけど今はそんなことに拘っていられない。
前に満さんがしてくれたのを思い出しながら、
壁に手をついてどうにか中を探る。

たぶん、これである程度はキレイになった。
シャワーを浴び終わってから、タオルを巻いて戻ると、
携帯の着信に気付き、俺はそれに出た。
鬼塚さんからの電話だった。

「どうしてもマイト君がいいっていう客が、
 そのホテルの別室で待機しているんだけど、
 そのまま180分入れるかな?
 ムリなら帰るって言ってる。
 だけど、とりあえず名前伝えてほしいってさ」

ごくりと喉を鳴らしながら、次の言葉を待つ。
名前は予想通り楠満。
会いたいと思っていた人だった。

菅生さんとの事後で、会うことは許されるのか。
いや、さっきのシャワーで前後の処理はできるだけした。
満さんには悪いけど、こんな状態の心身を浄化してほしい。
その思いで、俺は二つ返事で受け入れた。

「次の客?やきもち妬きそうだよ僕」
スーツを着ながらにやりと笑う、菅生さん。

笑みを返し、さっさと服を着てから、
ありがとうございました、と菅生さんに一礼する。
それから一目散に部屋をあとにした。

重い体に鞭を打ち、階段を使って他階へ行き、
教えられた部屋の扉をノックする。
そこには、優しく微笑む満さんがいた。

「舞斗君、きてくれてありがとう」
「こちらこそ、ありがとうございます」

ほっとしたのか、俺の体がぐらりと前に倒れた。

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