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  [ 星が刻んだ未来さえ 63(R18) ]
2011-02-21(Mon) 06:50:31
「でも、俺はバイトでたくさんの人と‥」
たくさんの人とセックスした。
おかしな薬を飲まされ、ペニスリングもされ、
中出しだって何度もされた。
体を楽にしたくて心を捨ててきた。
そんな俺になんて、恋愛をする資格はない。

声を詰まらせた俺を見る、優しい表情の満さん。
「そんなのは関係ありません。
 だからこそ私達は出会えたんですから、
 そう思わないで下さい」

そうかもしれない。
だけど、それと出会いは別問題だろう。
満さんの胸で、首を横に振る。

すると、満さんが大きく息をついた。
「それなら白状しましょうか。
 私もこれまで色んなところで遊んできました。
 ああいうところも1件や2件ではありません」

そんなのは薄々判っていた。
慣れている感じがしたし、
誰かに縛られたり誰かを縛ることもないだろう。
でも、それなら尚更思うことがある。

「それなら、どうして俺なんですか。
 満さんに相応しい人が、どこかにいるはずです。
 俺なんかじゃないもっといい人が‥っ」
キスで口を塞がれた。

このタイミングでキスしてくるなんて。
満さんのことを諦めかけていたのに、
もっともっと好きになっていく。

胸が痛い、苦しい、切ない。
俺は弱くなんかない、心が揺らいだりしない。
そう思って、強く満さんを押し退けた。

「‥やめて下さい」
「やめません」
「‥イヤなんです」
「イヤって何がですか?」
「満さんをもっと好きになるのが‥っ」

言いかけて口をつぐんだ。
やばい、俺、今なんてこと言ったんだ。
絶対に言いたくない心境が漏れた。

体を震わせながらそっと上を向くと、
そこには満面の笑顔があった。
頼むからそんな顔しないでほしい。

「今のは違くて‥そうじゃなくて‥」
しどろもどろになりながら、言い訳を探す。
すると、またキスをされた。
抱き締められながら腰を撫でられ、俺はぴくりと震える。

「私はあたなが好きです。
 舞斗君は?私のこと嫌いですか?」
渋くて甘い囁きが、ダイレクトに耳に入ってくる。

ああ、もうだめだ。

溜め込んでいたものが抑え切れなくなる。

とうとう俺は首を横に振ってしまった。
すると、満さんの舌がぬるりと入ってきた。

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