BLUE BIND
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Author:水色
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青い空を見上げて (31)
僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
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最終更新2013.6.2
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ その手はひとつじゃない 2 ]
2011-03-07(Mon) 07:40:40
「おかえり、郁央」
「兄貴、ただい‥ま‥」
満さんを見て、かちんと硬直してしまった郁央。
見たことも聞いたこともない人が、ここにいるんだ。
郁央がびっくりしても不思議ではない。
固まって動かない弟に、満さんは優しく笑って、
ぺこりと軽く頭を下げる。
郁央は、俺の隣へやってきて後に隠れてしまった。
「隠れて何してんだよ」
「だ‥だって‥」
昔から弟は、怖くなったり驚いたりすると、
さっと俺の後に隠れる。
たぶんだけど現状の把握に時間がかかるんだろう。
これだけは小さい頃から変わらない。
そんな行動に微笑みながら、弟の傍へと寄る満さん。
「初めまして。楠満です」
満さんが優しく言うと、郁央はようやく会釈して、
そろそろと俺の後から姿を現してきた。
「初めまして。仲村郁央です。
あの、兄貴の友達‥なんですか‥?」
問いに対して、満さんは笑っただけ。
それを説明するのは、これからだ。
「郁央、ちょっと話があるから座ってくれる?」
俺の言葉に郁央は頷き、イスへ座った。
向かいに俺が、隣に満さんが腰を下ろす。
「最近、調子どうだ郁央?」
「は?何の?」
「バイトとか恋愛とかの」
「ああ、うん、まあそこそこだよ」
「良いのか悪いのか判らないな」
「良くもないし悪くもない。あんまり進展もないし。
それよりさ、人がいるのにそんな話しないでくれよ」
郁央は赤面し、満さんをちらっと見る。
弟と満さんは目が合い、互いににこりと笑った。
そんな様子に軽く嫉妬しつつ、冷めたコーヒーを飲んで、
俺は静かに切り出した。
「あのさ、ちょっと報告あるんだけど」
「うん、何?」
俺は満さんの目を見る。
同時に頷いてから郁央に告げた。
「今、俺は満さんと付き合ってるんだ」
弟の目が、大きく広がった。
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