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  [ その手はひとつじゃない 4(R18) ]
2011-03-09(Wed) 05:40:03
しばらく兄貴の部屋で歓談してて、
と弟に言われダイニングキッチンを追い出された。
というわけで、俺と満さんとベッドに腰を下ろしている。
「さっきはすみませんでした、満さん」
「いえ、こちらもやりすぎました」
「満さんとキスするの嫌いじゃないですからね」
「それでは、嫌いではない証拠をお願いします」

俺に向かって唇を指す、満さん。
無意味にきょろきょろと見回してから、キスをする。
そのまま舌が潜り込んできて、
味を確かめるようにしばらく絡み合わせた。

そして、俺は満さんに押し倒されて、
膨らんだソレを押しつけてられた。
「舞斗君、これどうしたらいいですか?」

どうしたらって言われても弟がいることだし、
家ではできないに決まっている。
俺は首を振り、ソレが体に当たらないよう身を引いた。

「ここではしませんからね」
「どうしてですか?」
「ダイニングに弟がいるじゃないですか。
 準備が終わったら俺達を呼びにきますし、
 そんなスリルのあるセックスはしたくありません」
「郁央君はごはんができるまで1時間かかるって、
 私にさっき教えてくれました」

満さんは言って、シャツに手を入れ胸を触ってきた。
突起の先を指先で擦り、甘い愛撫を施す。
乳首からじんわりと拡大しようとしている快感に、
目を潤ませながら俺は息をついた。

「ん、あ、はあ‥」
「ほら、舞斗君のここも興奮しています」

ここ、と触られたのはジーンズの膨らみ。
キスされて胸まで触られたら、勃つに決まってる。
なんてことは絶対言わないけど。

指が乳首を挟み、捻るように摘んでくる。
それを動かされるだけでじんじんと痺れてきて、
捻られる度に、体が疼いて腰が浮いた。
気持ちよさがマックスになるとそれは微弱になり、
判っていてそれをコントロールする満さんが、少し憎い。

もうだめだ、満さんに流される。
流される前に、俺はこれだけはやらなければと思い、
ベッドから起き上がってドアの鍵を閉めた。

無言のままさっきの位置にいく。
すると、満さんが小さく笑った。

「おかしいですか?」
「いいえ。そういう潔いところ好きですよ」
「どうも」

この家には、ドアが5つある。
玄関入ってすぐのところにあるドアが洗面所、
少し奥に、リビングダイニングのドアがあり、
次が父、隣が弟、1番奥に俺の部屋だ。
マンションは完全防音ではないけど、
たぶんここでの声はキッチンまで届かないだろう。

でも、これまで女の子を連れ込んでも、
家族がいない時間に、セックスをしていた。
自分なりの配慮であり、弟もそうしていたと思う。

それが、満さんによって崩れようとしていた。

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