BLUE BIND
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実は私、献血大好きなのです。
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体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
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寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 青い空を見上げて3ed 8 ]
2011-04-08(Fri) 06:15:37
笹崎侑津弥
教室に戻ったら室内は静かだった。
そんな中で結城は教卓に立って、俺は席に戻る。
結城はさっさとホームルームを終了させ、
さっさと教室をあとにした。
1時限までもう時間がほとんどない。
クラスメイトも、ばたばたと授業の支度をしていた。
俺も、ノートとかを机に並べていく。
すると、ジョーが横にきて小さく話しかけた。
「ウツミ大丈夫だったか?」
「‥うん。全然平気」
クラス内は静かなままだ。
声をどれだけ小さくしても、ジョーと俺の話し声なんて、
クラスメイトに筒抜けになってるだろう。
でも、聞かれても困ることは、なにもない。
だって本当に平気だから。
「そっか」
ジョーに頷きながら笑ったら、ジョーも笑ってくれた。
俺達にはアイコンタクトだけで充分だった。
すぐに授業が開始されて、テストが次々と返却される。
テストに一喜一憂していると、
いつの間にか昼休みに入っていた。
クラスメイトで目立つ女子がこっちへむかってくる。
たぶん、雑誌に載ったこととか教頭に聞かれたこととか、
色んなこと訊ねたいに違いない。
それを振り払うように、ジョーと俺は教室を出ていった。
そして、いつものように屋上にやってきた。
青い空を見て、俺もジョーも息をつく。
「ったく、あいつらすっげミーハーだよな。
ウツミに色々聞きたいなら、
クレーターのことくらい調べてからたしろっての」
どうやらジョーは入学式のことを愚痴っているみたいだ。
こういうの根に持つんだよな、ジョーは。
「‥ごめん、ジョー」
「何が?」
「‥あんなのが掲載されて迷惑かけたから」
「ウツミのせいじゃないし、あんなの不可抗力だろう」
「そうそう、ウツミは気にすんなよ」
言いながら現れたのは、マキだった。
手にしっかり弁当を握っている。
「んだよ、またきたのかよ」
「ミナミ先輩いないし教室つまんないし」
えへへ、とジョーに笑うマキ。
マキの恋人の三波さんは、3年の先輩や顧問と、
練習試合のスケジュールや個人基礎のメニューについて、
昼ごはんを食べながら話すことがある。
時々そういう機会があるみたいで、
そうするとマキは必ずここへやってくるんだ。
ジョーと俺の間に割り込んできて、
マキはごはんを食べ始めてしまった。
やれやれと肩を竦めるジョーと笑う俺は、
マキを挟みながらごはんを食べる。
「それにしても、雑誌のウツミいい表情してたな」
「ウツミは空を見てると、自覚なしに笑顔になるんだ。
なあ、ウツミ?」
「‥え?そう?俺はそんなの判らない」
そもそも自覚がないなら、俺にそんなの判るはずがない。
ジョーはマキへ、ウツミのことなら何でも知っているんだ、
というニュアンスを伝えたいのかもしれない。
そう思うと、俺はちょっとだけ恥ずかしくなった。
「ところで教頭に説教されたのか?」
うししと笑いながらマキが訊ねてくる。
教頭との会話を、隠すことなくそのまま伝えた。
ほっとした顔をしたジョーに反して、
マキは、つまらないと言わんばかりの顔になりやがった。
その時だった。
俺の携帯が唸り、ポケットで震え始めた。
ディスプレイには番号だけ表示されている。
どうやら、携帯に登録していない人物の着信らしい。
「ウツミ、とりあえず携帯出てみれば?」
「‥うん」
ジョーがいることに安心しながら応対することにした。
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