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これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
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ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 青い空を見上げて3rd 24 ]
2011-05-05(Thu) 05:40:55
笹崎侑津弥
これはデジャブだろうか。
昼休みの屋上で、弁当の食べ始めた直後、
小さく携帯が震えた。
ディスプレイには、青柳さんの名前。
前回とタイミングがほぼ一緒で、ジョーと苦笑いする。
前との違いは、マキがいないってことくらい。
今日、マキは三波さんと学食にいる。
部活についての相談が、とりあえず一段落したらしい。
「‥ジョー出ていい?」
「聞かなくても出ればいいだろ」
俺を見ず、ぶっきらぼうに答えるジョー。
青柳さんからの電話に、むすっとしていた。
弁当を食べている横顔が怒っている。
怒っているってよりは妬いている、って感じにも見える。
それでも俺は電話に出ることにした。
「‥うん。もしもし?」
「こんにちは。青柳です」
優しい声に、間違いなく青柳さんだと確信する。
「‥どうも、こんにちは」
「今ちょっとだけ話してもいい?」
前回同様、携帯の反対に、ジョーが耳を寄せてくる。
むすっとしつつ話の内容が気になるみたいだ。
キスできそうな距離にどきどきして、俺は冷静に言う。
「‥はい、平気です」
「駅のポスターは見てくれた?」
「‥見ました。びっくりしました」
「クライアントがね、スウ君の写真を見たら、
これを雑誌の片隅に掲載なんて、もったいないって。
それで、ああなったみたいだよ」
「‥そうなんですか」
嬉しいけどポスターで駅をジャックするのは、
ちょっとやりすぎじゃないか、と思う。
それについてはこっちが口を出すことじゃないから、
思うだけに留めておく。
「ポスターの宣伝効果抜群みたいで、
クライアントがお礼を言っていたよ」
「‥まさか、青柳さん大袈裟です」
「電話での問い合わせ殺到で、
撮影で履いたスニーカーは在庫が切れたって。
ネットショップも大盛況になったから、
ボーナス出してくれるって言ってたよ」
目を大きくしたジョーが息を吸う。
それを目の当たりにし、本当にすごいんだと実感した。
「‥それはすごいですね」
「うん。早速だけどまた仕事あるんだ。どうかな?」
「‥それってどんなのですか?
今回みたいに派手なのは、俺ちょっと困ります」
そう言うと、くすくすと笑い声が聞こえた。
「バイトとは言えモデルしてるのに困るなんて、
贅沢というか面白いというか」
今がいいタイミングだと思ったのか、
ジョーが小さく言った。
「とりあえず仕事の内容を確認しておけ。
で、折り返しますってこの場で言っとけよ」
なるほどと頷いてから、そのままを伝えると、
青柳さんがバイトの説明をしてくれた。
モデルの伊吹と対談してほしい、という内容だった。
化粧品メーカーと出版社とのコラボ企画で、
マスカラをムック本にして売るというものらしい。
伊吹、って聞いたことあるけど誰なのか、
マスカラって何に使うものなのか、
訊ねようと思ったけど、ここでは辞めておく。
そして、ジョーの言う通りに折り返すことにして、
ここでは話を終わらせた。
俺は片手で携帯を畳み、息をついてコーラを飲む。
ジョーは険しい顔しながら、ごはんを食べ始めた。
「‥ジョー、どうした?」
「どうすんだよバイト。またやるのか?」
「‥楽そうだしやろうと思ってるけど」
けど、ジョーの顔が険しい。
俺のバイトのせいなのは判っている。
そう思うと、それなりに気が引けなくもない。
「けど、なんて言わないで、やればいいだろ。
ウツミがやりたいんだったらさ」
「‥うん」
「あのさ、俺バイトについて行っちゃダメか?」
俺のバイトが気になるのか、
青柳さんや桂馬さんに挨拶したいのか、
それとも別の何かがあるのか。
でも、ジョーがいるほうが嬉しいことは嬉しい。
「‥あとで聞いてみる。俺はジョーがくるの嬉しい」
「ん、サンキュ」
険しかった顔が、眩しく笑った。
ほっとした俺はジョーとごはんを食べた。
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