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  [ 青い空を見上げて3rd 31 ]
2011-05-19(Thu) 08:00:41
笹崎侑津弥


撮影が終了し、お金を現金で貰い、
俺とジョーはスタジオを出た。
外はすっかり暗くなっていて、なんか食べて帰ろうか、
とジョーに言われてファーストフードに入った。
俺とジョーは別のセットを頼み、
外を見ながらカウンターに座り食べた。
食べながらジョーが色んなことを教えてくれた。

まずは、青柳さんのこと。

世界的有名な、フォトグラファーらしい。
国内だけでなく海外でもたくさん活躍しているみたいで、
有名アーティストのプロモーションビデオの撮影や、
展示会のディスプレイの依頼もくるんだとか。

そして、伊吹さんのこと。

モデルとして世界で活躍しているみたいだ。
有名ブランドとショーに出演もしているらしい。
活躍する一方で、生まれや育ちに関しては、
シークレット扱いになっている。

ラストは、桂馬さんのこと。

青柳さんのアシスタントとして有名で、
自身もフォトグラファーの勉強をしている。
最近は、中小ブランドショップからポスター依頼もあり、
ひっそりと活躍中とのこと。

「‥ジョー詳しいな」
「あのな、青柳さんや桂馬さんと仕事したり、
 伊吹さんと対談するなら、これくらい調べとけよ。
 そうじゃないと話題がないだろうが」

ジョーに呆れられて、俺は思わず体を縮めた。
そんなに有名な人達なのに、誰ですかなんて訊ねたら、
さすがのジョーでさえも、焦って謝るはずだ。

それからジョーは、マネジメントがどうとか、
事務所が何とかって言ってたけど、
俺はあんまり判らずとりあえず頷いておいた。

「で、今回の対談とかどんな雑誌に掲載されるんだ?」
ポテトを齧りながらジョーが訊ねる。
俺は、コーラを飲み干してから首を捻った。
「‥聞いてないし判んないや」

瞬間、きついデコピンがきた。
ジョーにしては少し本気が入っている。

「‥痛っ」
「そこは大事だろう。後でいいから聞いとけよ」
「‥うん」
「ったく、バイトでも仕事は仕事なんだからな、
 仕事のことくらいしっかり把握しとけっての」
「‥はい」

対談とか写真とか、大したものには載らないだろう。
それよりも、俺は、そろそろ進学先の目星をつけようか、
なんてことを考えながらハンバーガーを齧った。

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