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  [ 青い空を見上げて3rd 62(R18) ]
2011-07-23(Sat) 06:45:24
笹崎侑津弥


こんな状況で何言ってんだ。
怖いのはジョーじゃなくて俺のほうだろうが、
と思いながらもそれは言えずにいた。
「‥どうして?」
「ウツミが、どっかに行きそうで」
「‥俺はどこにも行かない」

俺がいるところはジョーの隣だけ。
離されるまでは離れない。
どこにも行かないし傍にいる。

すると、ジョーは悲しそうに笑った。
「ウツミが俺から離れても、
 良きパートナーでいようって思った。
 だけど、ウツミの顔を見ていたら、
 離れるなんてやっぱイヤだって思っちまった」

今にも泣きそうな顔だった。
ジョーなりに考えて苦しんでいる。

未来に、絶対という文字はない。
いつどうなるか誰にも判りはしない。
どこかで思いが変わることも、
ないとは言えないし、あるとも言えない。

それでも、俺は。

「‥ジョー、そんなこと考えなくていい。
 俺はジョーから離れないから」
「ん、そうだな」

俺の声に、ジョーは安堵した笑顔になった。
つられて俺もにこりと笑う。

すると、グロい物が俺の前に突き出された。
「じゃあそういうわけで、お仕置き」
「‥え?」
言葉の意味が飲み込めず俺は固まった。

「俺ウツミのことすっげ探したんだぞ。
 それなのに、伊吹さんとキスしてたからお仕置き」
「‥ジョーもしただろ」
「むかついてキスしただけだ。
 あんなキス、キスのうちに入らないっての」
「‥で‥でも‥ん、ふっ」

ジョーは俺の口にグロい物を入れてきた。
グロい物とは、勃起した男性のソレを造形した、
イミテーションだ。

「これ何だか判るか?」
口を塞がれた俺は答えられず、首を横に振る。

「大人の玩具、って言えば判るだろ。
 これからウツミの中にこれ挿れるんだからな、
 しっかり舐めて濡らしとけよ」
「‥うむ、ぐ、んうっ」
ソレを口腔に出入りされ、俺は呻く。

ジョークでも、どっきりでもない。
マジでソレを俺に挿れるつもりだ。
だって、ジョーの目が少し怒っている。

伊吹さんとのキスはドローだという台詞は、
2割は本音、8割は建前、
つまりはかなり怒っていたということ。
ジョーが伊吹さんにキスした理由は、
怒りをぎりぎりで抑えるためだったんだ。

「いいなこれ。銜えてるとこすっげ見える」
ジョーは興奮してきたような表情で、
俺のことをじっと眺めていた。

時折イミテーションと同調するのか、
俺にされてるような感じになるみたいで、
ジョーは熱い吐息を漏らした。
やっと満足したのか、俺の口からソレが引き抜かれる。

そして、俺の下衣を剥ぎ、
ジョーはソレを後ろに当ててきた。
冷たい感触に全身が震えた。

「‥ジョー、そんなの挿らないよ」
「俺のより小さいし、大丈夫だ」

ジョーは笑って、俺の後にローションを少し垂らす。
舐めさせたのは何だったんだ、と思っている内に、
ソレは入り口を広げてゆっくり奥を狙い進んできた。

圧迫感と威圧感に、喉が詰まって息が吐けない。

「‥あ、くっ」
「ん、いい顔だな」
「‥こんな、やだ、頼むから抜いて‥っ」
「ダメ、もうちょい」

人の温かさのない硬く冷たいソレが、
最奥にまで到達した。
腰と足が、びくびくと震えてしまう。

「ウツミ全部入ったぜ」
「‥うう、ん、ん‥」
「なあ、俺のとどっちが感じちゃう?」
「‥そん、な、判んな‥ああぐっ」

俺の答えが気に障ったか、ジョーがソレを捻ってきた。

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