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  [ 青い空を見上げて3rd 63(R18) ]
2011-07-25(Mon) 06:00:11
阿久津城


偽物と本物、どっちが気持ちいいか質問した。
そんなの判んないとウツミが答える。
いくらなんでも判らないわけない。
俺はウツミに判らせるためにソレを捻ってやった。
「‥う、ああっ」
ウツミは目を開いて声を吐く。

突然の刺激に、体がついてこないんだと思う。
ついてくるどころか全身が快感に支配されるように、
俺がもっとウツミのことを攻めてやる。

ウツミの足をぐいっと上げた。
ぐちゃぐちゃと、ローションの音を立てるように、
ソレを出し入れする。
銜えているところが赤くなり、ぷっくりと腫れてきた。

いつもウツミとセックスしているけど、
ここを目の前で見たのは、これが始めてだ。
リアルすぎる挿入部分にぞくぞくして、唾を飲む。

「これなら気持ちいいか?」
「‥あう、あ、あ、んあっ、うああっ」
ウツミは悶えながら、首を横に振る。

こういうところ、意外と強情だ。
ほら、ここはこんなに、
イミテーションを銜え込んでるってのに。

すると、ウツミが苦しそうに訴えてきた。
「‥あう、ジョー、何か気持ち悪い‥」
「ウツミすっげ気持ちよさそうだけど?」
「‥ごめん、本当に‥気分が‥っ」

よく見ると、心なしかウツミが青ざめている。
でも、これが本当かどうか、まだ判らない。
辞めてほしいからそう言っているんじゃないか、
という思いが拭えない。

だけど、ウツミを観察していると次第に、
息が浅くなって顔が青ざめてきた。
どうやらマジらしく、俺は急いでそれを引き抜く。

「大丈夫?」
「‥うん」
「水は?飲む?」
「‥うん」

ベッドサイドに用意しておいた、
ミネラルウォーターのペットボトルを、
ウツミの口に当てて少し傾ける。
ごくり、と喉を鳴らしてウツミは息を吐いた。

「‥ありがとう。ちょっと気分直ってきた。
 ジョーが続きしたいならまた挿れていいから」
泣きそうな目でウツミが言った。
ウツミは、俺のすることに耐えるつもりだ。

俺が耐えていればジョーの気が治まるだろう、
と思ってるに違いない。
俺のすることをウツミは許している。
しかも、耐え忍びながら受け入れている。

怒りのあまりに何てことしたんだ俺は。

動きの止まった俺を、
どうしたのかと言わんばかりに見つめるウツミ。
その手の錠を外した。
代わりに、包んでもらった時のブルーのリボンで、
ウツミの手を結んでみる。
やっぱりウツミには、ブルーが似合っている。

「‥ジョー、俺のこと許してくれんの?」
「こっちの台詞だって。ごめん。俺のこと許して」

ウツミにキスをした。
何度も何度も、唇を重ね、
ウツミの温もりをたっぷり味わう。

そして、俺達はにこりと微笑んだ。

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