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  [ 蒼空と流星の狭間 4(R18) ]
2011-09-08(Thu) 18:45:05
笹崎侑津弥


ベッドに横になったまま、目をゆっくり開ける。
何も見えないくらい真っ暗だった。
どうやら夜中みたいで、俺はまた寝ようとした。
「く、う、あ‥ああ‥っ」
暗闇に響く官能の声に、寝ようとしていた俺も、
さすがにはっと目を開けてしまった。

この声だと、きっと舞斗さんだ。
これは、つまり、俺とジョーが寝ている隙に、
楠さんと舞斗さんが交わってる、ということだ。
いくら俺でもこれぐらいは判る。

暗闇の中を手探りし、ジョーの腕を掴んだ。
ジョーがぐっすり寝ていてもいい。
1人は不安で、今だけでもジョーに縋りたかった。

「どうしましたか?」
「‥え?」

すぐ近くから聞こえた、ハスキーボイス。
これは、ジョーの声じゃない。

暗さに慣れた目を、ぐっと凝らす。
俺ががっしりと掴んでいたのは、楠さんの腕だった。
楠さんがくすくす笑いながら、俺を見る。

「どうしましたか、侑津弥君?」
「‥あ、いや、どうしたって舞斗さんが‥っ」
そう言いかけて止まった。

楠さんがいるなら舞斗さんは誰としているんだ。
もしかしたら1人で情事に夢中になっているのか。
それにしたって、あんなに声は出ないだろう。

隣のダブルベッドに目をやると、影と影が、
動きながら重なっていた。
俺はすごくイヤな感じがしたけど、それが誰か確かめた。
いや、答えはもうとっくに出ているし、
こんなのわざわざ確かめるまでもないだろう。

舞斗さんの相手は、ジョーだった。

「舞斗さん、きつ‥っ」
「はあ、あうう、だって激しい、からあっ」

そんな会話をしながらセックスをする2人。
俺は、なぜか冷めてそれを見ていた。

現実感、それが全くない。
ジョーと舞斗さんが、こんなことしてるなんて、
ありえないから受け入れることができない。

すると、楠さんが笑いながら言った。
「侑津弥君、これは夢ですよ」

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阿久津城×仲村舞斗

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