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  [ 決めたゴールを走れ 40(R18) ]
2012-03-29(Thu) 06:00:00
「そうだよな」
悲しそうな目をした光さん。
俺だけじゃなくてこの人だって、
こんなのダメだって理解しているはずだ。
いや、今の俺は、そんなことよりも。

「そうじゃなくて、俺だって男ですから。
 今だってかなり辛いんですよ」
腰をわざと引いた。

彼女いない歴5年になる。
久々のキスは刺激がありすぎて、
相手が同性であろうとも身体が反応するのだ。
一応、そっちはまだ衰えていないし、
見ての通り、普通にどうにか元気らしい。

光さんの目が、俺の腰を見る。
そして、ぷっと吹いた。

「あはは。それ俺もだ」
シャツで隠れていたところを見せられた。
光さんも反応して勃っていた。
だったら、尚更、キスを続けるのは互いにやばい。

ディーラーで働いていた時は、
定期的にオフもあったし精処理できていた。
だけど、レースとなると、オフは不定期になるし、
なかなか自慰するような時間すらない。
時々、夢精してしまう場合もあるほどだ。
出たら出たで、抜かなくて済んだとさえ思っていた。

何もそんなのは俺ばかりじゃない。
レースという、スピードを極めるスポーツが好きで、
ここに集まったみんながそうだと思う。
ストイック、というわけではない。
禁欲的というよりは単純にレースが大好きってだけだ。

というわけでレースに関わるようになってから、
こんなに欲情したのは久々であった。
だからこそ、キスだけで興奮してしまった。

「すみませんけど、トイレ行かせて下さい」
トイレでさっさと抜けば楽になるだろう。
そう思いながら立つと、ぐいっと引き戻された。
バランスを崩してしまい、ベッドに仰向けに寝転がる。

光さんは更に、そんな俺の上に乗ってきた。
何をするのかと見ていると、ジーンズに手を添えてくる。
じじっと音を立てて、俺のファスナーが下ろされた。

俯いたままの光さんが、こっちを見ずに笑っている。
「1人でするのも2人でするのも一緒なんだし、
 ここでやっちまおうぜ」

ベッドで慰め合おう、という意味だろうか。

そうとしか思えない口ぶりに、息を飲む。

「いや、あの、いいですって」
「遠慮すんなよ」
「遠慮じゃありません」
「目でも閉じて、俺のこと女だって思ってろ」
「そんなこと思えませんよ」
「風俗とか出張とか、そういう経験ないのか?」
「ありませんよ、そんなの」

そこまで不自由はしていない。
風俗に行くくらいなら1人で抜いたほうがマシだ。
だけど、そんなに女に飢えていないし、
光さんじゃあるまいしそこまで遊んだことなんかない。
金もかかるし雑誌や妄想で抜いたほうがいい。

「ふうん。だったら俺が教えてやるよ」
「教えるって何をですか?」
「やってもらうよさってやつをな」

己のファスナーを下ろしながら、
俺を見てにこりと笑う光さん。
赤くなっている頬のせいなのか、色っぽく感じた。

そして、有無を言わさずに2本を握り、
光さんはソレをゆるゆると扱いた。

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