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  [ 決めたゴールを走れ 49 ]
2012-04-08(Sun) 05:30:00
予選3位、本戦4位、という結果となった。
新しいウイングと光さんのテクニックが、
確固たるものだと証明されたレース結果である。
シャンパンシャワーこそ逃したものの、
チームにとって得られたものは大きかった。
あと少しだ、とみんなが思えたレースだ。

さすがに、もう飲み会はない。
息継ぎする間もなく最終戦へスパートだ。

そんな中で、俺には悩みがあった。

2人きりになれば何度でも、光さんが口脇を舐めてくる。

正直あまりよろしくない状況だった。
モチベーションこそ下がりなしないものの、
いつどこで誰かに見られないか、ひやひやする。
光さんにそれを訴えたけど聞いてくれない。

「俺だってちゃんと気にしてるから、大丈夫だ」
「気にするくらいなら舐めるのやめませんか?」
「いいだろ、それくらい」

いつもそう言われて終わってしまう。

いいけど、いいんだけど。

でも、そうじゃない。

もどかしさが伝わらなくて更にもどかしくなる。

舐めることに関してうやむやのまま、
あっという間に時間が過ぎていく。
そうこうしているうちに、
最終レースの予選2日前となってしまった。

連日ほぼ徹夜で、交代でマシンを仕上げていく。
メカニック全員が仮眠しかとれず、
疲れはそれこそピークへ達しようとしていた。

それでも集中できるのは、
車をいじるのが好きだという思いと、
自分達のマシンが優勝するかもしれない、
という情熱と期待があるからだ。
誰もがチームのマシンがチェッカーを受けると、
信じながら頑張り続けている。

そんな時に事件は起きた。

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