BLUE BIND
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Author:水色
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僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
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その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
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その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
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蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 決めたゴールを走れ 56(R18) ]
2012-04-17(Tue) 06:00:00
光さんの手が、濁った液体で汚れた。
それを見ながら、はあはあと俺は息を荒げていた。
イッたばかりで心も息も落ち着かない。
だけど、光さんの手くらいは拭かないと。
「すみません‥今ティッシュ取りますから‥」
ティッシュに手を伸ばそうとすると、
ぼーっとしたまま、光さんが手をぺろりと舐めた。
そんなもの臭い匂いがするのに。
まずいに決まっているのに。
精液を愛しそうに舌先で舐めている。
今までにこんなこと誰にもされたことがない。
舐められるなんて思ってもみず、
どくどくと脈のスピードが早くなった。
「そ‥そんなもの舐めたら汚いですよ」
「たんぱく質が汚いのか?」
「そういう屁理屈はいいです。
ほら、ティッシュで拭いて下さい」
「クエン酸も入ってるって聖は知らないだろ」
たんぱく質だのクエン酸だの、どうでもいい。
急いでティッシュを抜き、光さんの手をよく拭いた。
そもそも、何でそんなことを知っているんだか。
無駄知識に、恥ずかしさや照れが薄れていく。
ようやく手を拭き終わった。
汚れたティッシュは捨て、新しいティッシュを取り、
萎えたけどまだ濡れているソレも拭う。
ファスナーの中にソレをごそごそと戻していると、
光さんが笑いながら言った。
「ご馳走さん」
「あ、はい。こっちこそお粗末でごさいました」
「あはは、おかしな日本語になってんぞ」
光さんは上体を起こして、汗で濡れた髪を上げた。
こんなことしておいて、光さんはよく笑っていられる。
出来事としては2回目でも、馴染みのない経験のせいか、
どんな顔でいればいいか判らない。
普通でいいのに普通がどんなものか、それも思い出せない。
さっきのおかしな日本語は緊張しているせいだ。
恥ずかしいとか照れたりとかは薄らいでいるけど、
直後のせいかそれなりに緊張する。
光さんはどんな顔をしているだろう。
気になるけど見られない。
何となくこっちを見てそうな気はするけど、
それを知るには、時間がもうちょっと必要だ。
「シャワー浴びてきます。
それとも、先にシャワー浴びますか?」
「先にシャワー行っていいぜ」
「あ、はい。それじゃあ行ってきます。
これ飲んでて下さい」
顔を見ず、コンビニで買ってきたビールを渡す。
光さんが取ったのを確かめて、俺はタオルを手にし、
逃げるように風呂場へ入ってしまった。
今日1日、たくさんのことがあった。
お陰で、汗びっしょりで体がべたついている。
べたついているのは歩き回ったからばかりではなく、
光さんとあんなことをしたからだと思うけど。
汗や何やらを洗い流して、シャワーを止めた。
体を拭いて服を着て、タオルで頭を拭きながら、
光さんのところへ戻る。
よし、そろそろ光さんを見ることができそうだ。
「光さん次どうぞ。あれ?」
光さんはビールを空にして寝てしまっていた。
安心したような安らかな寝顔だった。
俺はテーブルを動かし、布団を2枚引く。
光さんを転がして寝かせて、静かに掛布団を重ねた。
いつかネタにするのに、寝顔を携帯で撮影する。
これくらいの特典はあっていいはずだ。
そして、黙々と冷えきった弁当を食べてから、
俺は光さんの隣で寝た。
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