BLUE BIND
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Author:水色
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僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
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と思ってリンクを繋ぎました。
小児ガンや無毛症、事故等で、
髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 決めたゴールを走れ 58 ]
2012-04-19(Thu) 05:45:00
車に乗る前、おにぎりとお茶を買ってきた。
それらを食べながら、光さんが車をぶっ飛ばし、
1時間後にサーキットへ到着した。
快晴、風はほとんど吹いていない。
暑くも寒くもなく、気温も平年並み。
そんな中ピットへ歩いていく。
既にスタッフが揃っており、オーナーと監督もいた。
硬く口を結び、光さんはピットに入った。
みんなが光さんを見ている。
さて、これからどうするのだろう。
「すみませんでした!」
体を90度に曲げ、ピット内に響くほど、
光さんは大声で謝った。
誠意の込められた謝罪で潔かった。
これまでの光さんだったら、
こんなことしなかっただろう。
だけど、これまでの積み重ねがあるからこそ、
光さんをここまで強かにさせた。
謝ることには強いエネルギーがいる。
ましてや、光さんは無言で消えた。
みんなに探させて、チームに迷惑をかけた。
それを謝るのは、相当の勇気と、
強いエネルギーが要っただろう。
それが判ったからこそみんなは笑った。
その潔さに、スタッフは光さんを許したのだ。
そんな中を監督が歩いてくる。
すごく怖い顔をして、光さんの前に立った。
光さんをぶん殴りそうな感じさえした。
だけど、そんなことはせず、ぽんと肩を軽く叩いた。
「借りは走りで返せよ」
「はい!」
「よし。マシンの準備急ぐんだ!」
監督がメカニックに指示する。
メカニックチームは、笑顔でマシンの準備をした。
光さんはサーキットのコンディションチェックに入った。
佐原や瀧に微笑み、俺もポジションに着く。
そこへ、監督がつかつかと真顔のままやってきた。
「よくやった、前澤」
「いえ。ここに戻ろうと思ったのは光さんです」
「そうか。光を見つけてくれて礼を言う」
俺は頷き、マシンチェックにとりかかった。
チェックを終えて、光さんがレーシングカーに乗る。
エンジンは回っていないが、
アクセルとブレーキを踏んで硬さを確かめているようだ。
「光さん、ブレーキの最終調整はできませんよ」
「そうだな。でも、聖のブレーキは初めからよかった。
まあ大丈夫だろ」
笑顔の光さんが親指を立てる。
当初はあんな態度だったくせに、
ブレーキについては認めてくれていたらしい。
俺も親指を立て、にこりと笑った。
そして、予選は2位。
速度もブレーキも安定している。
明日の決勝に、チーム全員がわくわくした。
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