BLUE BIND
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その雪景色窓辺より (42)
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青い空を見上げて3rd (70)
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蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
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ゴールの先に在るもの (11)
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水色も伸ばして寄付する予定です。
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これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 決めたゴールを走れ 65 ]
2012-04-26(Thu) 06:00:00
ウイニングランの光さんがヘルメットを外した。
サーキットを走っている時は、
原則ヘルメット着用、という決まりがある。
あんなことしたら審議ものじゃないだろうか。
せっかく優勝したんだから、
ウイニングランも大人しく滑走すればいいのに。
と呆れながらも光さんらしさが出ていて、
見ているこっちがおかしくて笑ってしまった。
と、その時アナウンサーがこんなことを言った。
「後藤野選手、テレビカメラに何か言っているようです。
次のカーブのカメラで音声を拾えないでしょうか?」
よく見ると、確かに光さんは何かを喋っている。
だけど、レーシングカーの音のほうが響きすぎていて、
言っていることがよく聞こえない。
アナウンサーに言われてカーブで構えていた、
カメラマンが光さんへマイクを向けたのだろう。
光さんの声が、はっきりと聞こえてきた。
「おい、聖!見てるか聖!やったぞ!」
ガッツポーズを取りながら、嬉しそうに叫んでいる光さん。
テレビから目を逸らしたけど真っ赤になった。
タクシーで病院へ直行したことを、
オーナーがレース中にインカムで伝えたのだろう。
どこかで俺がテレビを見ていると信じていて、
光さんはテレビに叫んでいるのだと思う。
それにしても、何やってんだあの人は。
俺のことなんかテレビカメラで呼ばないでくれ。
恥ずかしくてどこかに隠れたくなる。
ほんの一瞬だけ、痛みを忘れた。
嬉し涙もあっという間に乾いてしまった。
恥ずかしさのあまり震えていると、
こんな情報までもテレビから流出された。
「今こちらに情報が入りました。
チームESのメカニックチーフである、前澤聖の名前を、
どうやらカメラに叫んでいるようです」
アナウンサーが嬉しそうに言った。
誰がそんな情報を流したのだろう。
光さんも光さんだし、アナウンサーもアナウンサーだ。
全国放送で、こんな下っ端チーフの情報なんて、
いちいち言わないでほしい。
どうせなら、監督とかオーナーに着目してくれ。
隠れたいどころか死にたくなってきた。
どんな羞恥プレイだ。
俺はそんなプレイを望んだ覚えなんかない。
「テレビで言っているのは君のことですか?」
通話が終了し、携帯をポケットに入れながら楠先生が、
向かいのイスに座って訊ねてきた。
「あ‥はい‥」
「そうでしたか。チーフだったんですね。
さあ、これから処置しますね。
ちょっとだけ染みるかもしれません」
楠先生は手袋をして処置を開始した。
消毒で濡らされた時も、軟膏を塗られた時も、
痛みはほとんど感じなかった。
たぶん、羞恥のあまり興奮していたからだろう。
ここだけは光さんにありがたいと思ってやる。
同時に、アナウンサーがこう言ってきた。
「今季前半、後藤野選手のポイントは散々でした。
それを復活させてくれたのが前澤なのかもしれません」
テレビでは、ウイニングランを終わらせた光さんが、
パルクフェルメに入っていくところだった。
パルクフェルメは、車両保管所だ。
レースが終わった後、全てのマシンは車両検査を受ける。
安全が保たれているか、不正が見られないか、
そういうものをチェックする場所がパルクフェルメだ。
マシンを置いてから出てきた光さんが、
待ち構えていた監督と抱き合っていた。
傍にはオーナーも立っている。
3人は、パルクフェルメ前で喜び合いながらも、
アナウンサーやカメラマンにもみくちゃにされていた。
そして光さんは、アナウンサーから質問攻めにあった。
「後藤野選手、優勝おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「優勝できたのは前澤チーフの活躍でしょうか?」
「そうですね。彼がいたから新しいウイングも作れました。
彼なくして優勝はなかったと思っています」
「後藤野選手にとって前澤チーフの存在は?」
「なくてはならない存在になりました。
これからも一緒にチームESで頑張っていきたいです」
「ありがとうございました。最後に一言どうぞ」
光さんはテレビに向かって、最後にこう口走った。
「おい、聖!見てるか!勝ったぞ!」
俺は赤くなりながらもテレビを見て笑うしかなかった。
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