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  [ 青い空を見上げて2nd 9(R18) ]
2010-07-02(Fri) 05:50:09
笹崎侑津弥


今はジョーと風呂に入っている。
ぬるめの湯に浸かって、ジョーの足に乗り向き合っていた。
もちろん、こっちから迫ったんじゃなくて、
強引にジョーがこういう体勢にもっていった。
「クレウスとミレトスは、アリゾナの自宅の隣人なんだよ」
ジョーがキスをして、そう切り出した。

「‥ふーん」
俺は、ジョーの濡れた髪をいじっていた。
くせ毛って、柔らかくってふわふわしてて好きだ。

「何だよその声。ウツミ信じてないな?」
「‥そうじゃないけど‥でも‥」
ハグだけならまだしも、アメリカって隣人がキスするのか、
と続けたかった台詞が言えなかった。
たぶん、俺はぶすっとした顔をしている。

「アメリカは隣人がキスするのか、って?」
ジョーは言いながら、俺の胸を強く吸う。

体がぴくっと震えたのは、思ったことを悟られたからか、
沸き起こる甘い疼きにか。
付けられたキスマークを触りながら、静かに頷いた。

「あいつらは、いいって思うもの何にでもキスする。
 人にも物にも何にでも。クセだな、クセ」
そう言って、キスマークの隣の突起を強くかじるジョー。

「‥い‥てっ」
顔を歪めるとジョーが顔を離した。
なぜか、こっちを見る目が怒っている。

「じゃあ、クレウスは何でウツミを知ってたんだ?
 ウツミから俺は何も聞いてないぞ」
「‥ジョーとクレウスが知り合いだって俺は知らなかったし、
 だから、話さなくてもいいかって思って‥」
やましい気持ちはなくとも、心なしか語尾が小さくなる。

だからって、何でそのことで怒ってるんだろう。
まさか、ジョーの知らないところで、
俺とクレウスがすでに会っていたことを怒っているのかな。

「‥もしかして、俺とクレウスのこと気にしてた?」
「当たり前だろ」
ジョーらしくない、照れながらもふてくされた顔。

なんだ、そうか、ジョーも気にしてたんだ。
ジョーもこうやって嫉妬することがあるんだな、
と思ってちょっと嬉しくなった。

「土曜、スーパーに行った帰りに、
 道に迷っていたクレウスを駅に送っていっただけ」 
くすっと笑って答えると、ほっとした顔で笑ったジョー。

ジョーの、この笑顔が大好きだ。
すごく暖かくて癒される。
いつもジョーには笑っててほしい。

ジョーとまた甘いキスを交わす。
唇からとろりと溶けるようなキスに、そっと目を閉じた。
キスする度にいつも、どきどきする。
どきどきする度にいつも、愛しくてたまらないって思う。

息を吸おうと口を開いたら、ジョーの舌が入ってきた。
「‥んむっ」

つつっと歯列をなぞられ、ぺろりと唇を舐めてくる。
腰から下が、じんじんと甘く疼いてきた。

ジョーはどんな顔しながら俺にしてくれてるんだろう、
と覗き見したらジョーが俺を見ていた。
あまりの恥ずかしさ、あちこち火照ってくる。

「‥見るなよ」
「ウツミこそ見るなよな」
俺の舌がジョーに絡み取られた。

ジョーの勃ったのが、こつっと尻に当てられる。
やりたいという、ジョーの意思表示だった。

「ウツミ風呂出よう」
「‥うん」

最初にジョーが湯船をでる。
続いて俺もでる、とジョーが抱きついてきた。
立ったままの体勢で尻をまさぐられる。

「‥あ、うっ」
ジョーの首に腕を回して、小さく喘いだ。

「ウツミ‥好きだ‥」
耳元でするジョーの甘声に、俺のソレが痛いほど張った。
「‥ん、俺も、ジョー‥が‥はあ、好き‥っ」

掻き回されている俺の中が、むずむずしてくる。
そして、それが物足りなさだと気付くまで、
あんまり時間はかからなかった。

後だけの刺激で疼いてくる、俺の体。
もうジョーなしではいられない、淫らな体だ。

「ここに挿れてほしい?」
タイミングを計ったかのようにジョーが訊ねてくる。

唇を噛み、俺は黙ったまま何も答えなかった。
欲しいとか、挿れてとか、それを言うのが恥ずかしい。

「黙っていたら判らないだろ」
「‥ジョーは挿れたい?」
そう聞き返すと、ジョーに耳たぶを噛まれた。

「ん、すっげ挿れたい‥」

甘く囁かれてじわっと体が痺れる。
ジョーも、俺も、たぶん限界だった。

「‥じゃあ挿れて‥」

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