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  [ 青い空を見上げて2nd 10(R18) ]
2010-07-02(Fri) 08:14:37
笹崎侑津弥


ジョーが、俺の手を湯船の淵に導く。
どうやら後から挿れるみたいだ。
ジョーに腰を支えられ、入口に、ソレの先を当てられる。
腹の力を緩め、振り向いてジョーの顔を見ると、
男らしいというか雄っぽいというか、とにかく本能丸出しだった。

バックでやると、ジョーの顔が見えない。
ジョーの気持ちよさそうな表情、
見ながらするのが好きなんだけど、まあ仕方ないか。

風呂の片隅に、こそっと置いているローションを使って、
ジョーのソレが押し入ってきた。
俺の中が、ジョーので満たされる。
圧迫感と、異物感と、込み上がる快感の荒い疼きに、
じわりと涙が溢れてきた。

「‥う‥く、んん、んぁ」
「は、あ、ウツミ痛いか‥?」
「‥平‥気」

そう言うと、ジョーはゆっくり腰を揺すりはじめた。
優しいような生ぬるいような、そんな動きだった。

ようやく最近になって、
どこをどうされると気持ちいいっていうのが、
何となくだけど判ってきていた。
むしろ、そうされないと生殺しに近い状態ともいえる。

ジョーは意地悪をして、俺のスポットを外していた。

まさに生殺しだった。

こっちが動いてもジョーにリズムを崩される。
ジョーはまだ、クレウスとのこと怒っているのかもしれない。
苦しさのあまり唇をぎりっと噛んだ。

「ウツミどうした?」
勃った胸の飾りを、ジョーに摘まれた。
強烈な刺激に、びくんっと体が跳ねてしまう。
「‥く、この、あ、は‥わざと、してる‥くせに‥」

笑いを含んだ声がした。
「わざとって、何が?」

もっとしてほしいって俺に言わせようとしている。
恥ずかしくて口にできないのを知っていて、
そういう意地悪をしてくる。

ゆっくりとしか腰を前後に動かしてないジョーも、
こんなんだと気持ちよくないはずだ。

「‥もっと、あ、あ、強‥く‥っ」

降参、だった。

止めてもらうか激しくされるか、どっちかじゃないと、
気が狂う。

「もっと強くって何が?」
ジョーが苦しそうに聞いてきた。

唇がぶるぶると震わせながら、ジョーを睨んだ。
目に溢れていた涙が零れそうだった。
だったらもう抜いてもらった方がマシだった。

「悪かった、強くだよな‥っん」
待ってましたと言わんばかりに、ジョーが腰を打ち付けてきた。

「‥ひっ、んああぁ‥っ」
喉が仰け反る。
焦点が合わなくなって視界が霞んできた。

何度も何度も、俺の中をえぐるように腰を捻りながら、
ジョーが俺のソレを扱いてくる。
散々ジョーに焦らされた挙句、
いきなりの刺激はあまりにも強烈だった。

「‥あ、や、ああ‥ジョー‥はぁあ‥っ」
「く、う‥ウツ‥ミ‥」

がくがくと体を揺すりながら、耳に唇を寄せ、
愛しそうに名前を呼んでくるジョー。
呼ばれる度に、びりびりと甘い電撃が全身を駆けていく。 

濡れた肌の当たる音が、静かな風呂に響いた。
丹念に何度も、いいとこばかり突ついてくるジョーの腰。
ソレも扱かれて、そんな丁寧な動作に限界がきた。

「‥も、ダメ‥んん、んあ、イッちゃう‥ジョー‥っ!」
俺はジョーを呼びながら、風呂の床に精液を放った。
自分がジョーを締め付けている感覚が、中から伝わる。

「あ、く‥っ」
と、ジョーも俺の中で果てた。

俺の中からソレを引き抜くと、ジョーは床に腰を下ろした。
疲れているジョーに迫ってキスをすると、
ジョーが放ったものがたくさん零れてくる。

それさえも、すごく幸せに思えた。

なのに。

「明日から登下校しない?夜も家を空ける?どうして?」

風呂上がりの脱衣所にて。

バスタオルで頭をジョーに拭いてもらいながら、
俺は大声で言った。

「アリゾナいる時に言っちゃったんだよ。
 ミレトスが日本にきたら、
 つきっきりで色んなところに連れてくって。
 その時はまさかウツミとこうなると思ってないから」
「‥それってまさか」
「そう。一応あっちのが先約ってやつなんだ」

ジョーが苦笑いをした。
登下校から夜遅くまで、ミレトスにつきっきりになるらしい。

「朝ごはん作るし、晩ごはんもちゃんと作っていくから」
と、慌てて付け加える、ジョー。

ジョーと、初めて別々の生活を過ごす。

これまで一人きりだったから平気だけど、
でも、ちょっと悲しくて、とても複雑な心境だった。

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