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  [ 決めたゴールを走れ 79(R18) ]
2012-05-12(Sat) 06:00:00
ローションの絡む音が耳に入ってくる。
そんな音だけで、恥ずかしさが増してきた。
以前2回、光さんのと一緒に扱かれて、
こうして慰め合った。
その時よりももっと光さんのことが好きだし、
もっと体を重ねたいと強く思う。

「ほらな、ローション使ったほうが、
 やっぱり気持ちいいだろ?」
「はあ、はあ、はい‥っ」

されてばかりで情けないとは思う。
だけど、俺よりも経験豊富な光さんは、
やはりと言うべきかリードが違う。

騎乗位のような体位で、光さんはソレを重ねながら、
腰をなまめかしく揺らしていた。
時々、先端が摩擦する。
肉茎がごりごりと擦れるのが気持ちいい。

「おい、聖。痛いのは好きか?」
「嫌いに決まってます。手のケガも痛いんですよ」
「気が合うな、俺も嫌いだ」

やんわりと牽制はしたものの心構えはあった。
挿入されたらされたで仕方ない。
痛かったら痛いと言えばいいんだ。
そうすれば、いくら光さんでも、
加減してくれるだろうと覚悟するしかない。

ぎゅっと唇を噛み締めると、光さんが動いた。

そして、ソレに手を添えてゆっくり腰を挿れる。

くぷ、と広がる音がした。
光さんの中に、俺のがゆっくり挿っていく。

熱に包まれたせいか腰が震えた。
久々の感触に、体のあちこちが快感に蝕まれていく。
気持ちよさに翻弄されながらも、
光さんが痛くないのかが気になった。

「光さん、痛いのって嫌いですよね?」
「ああ、さっきそう言っただろ。
 だけど、まあ‥くう‥これでおあいこだ‥っ」

苦しそうに顔を顰めながら、光さんがソレをもっと沈める。
ローションの滑りに助けられながら、
狭い窪みはソレをぬるぬると飲み込んでいった。

跨った光さんは全てを収めて、大きく息をついた。
眉間に皺を寄せながら脂汗を腕で拭ってた。
そこには、きっと涙も含まれている。
目が赤くなっているし瞳が潤んでいるから、
痛みなのか何なのかは判らないけど、きっと泣いたと思う。

光さんが小刻みに息をしながら、
下っ腹を手で抑え、緩めたり強めたり動かしている。
推測するに、筋肉をそうやって調整することで、
締まりを緩めて、痛みをやんわりと逃してるのだろう。
それが終わって、光さんが満足そうに笑った。

「どうだ?」
「それなりに気持ちいいです」
「それなりかよ」
こてん、と首を傾げ、がっかりされた。

がっかりする光さんなんてレアだ。
しかも、ちょっと仕草が可愛かったりする。
ずっとこのまま見ていたい気もするけど、
とびきりの笑顔でそれを訂正することにした。
「ウソです。すごく気持ちいいです」

そう言うと、光さんは自信満々そうに笑った。

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