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  [ ゴールの先に在るもの 5(R18) ]
2012-06-15(Fri) 07:00:01
ホテルの部屋に入り施錠をすると、
待ちきれなかったと言わんばかりに、
光さんから熱いキスをされた。
顔を左や右に傾け、久し振りの唇を貪る。
少しだけ乾いた唇が、俺を求めて深く重なる。
「ここドア前ですけど」
「だから何だよ?」

ここでするキスもいいけど、
ベッドの上でゆっくりキスするほうが好きだ。
でも、この人には、
場所とかシチュエーションとかそんなの関係なくて、
ずっとこうしたくて堪らなかったのだろう。
濃いキスの感じからして、そう思わざるを得ない。

と、唇がすっと離れた。
「どこでキスしたっていいだろ。
 そもそも1ヶ月くらいずっと我慢したんだぞ。
 ここでセックスするんじゃないんだし、
 キスくらい好きにさせろ」

怒ったように言うと、また唇が重なった。
1ヶ月くらいずっと我慢してきたのは、
光さんだけじゃなくて俺もだ。
淡白だっていう自覚があるにしても、
恋人が遠くにいたって性欲が湧かないわけがない。

でも、オフが合わなかったせいで誰のせいでもない。
しいて言うならそういうスケジュールを組んだ、
監督とか本部とか、俺にはどうもできない人のせいだろうが、
そんなことはどうでもいいか。

口に潜ってきた舌を吸うと、光さんがびくりと震えた。
息を荒くしながら唇を離して、少し濡れた口を拭う。
光さんの口もしっとり濡れている。
それを俺が手で拭うと、その手を握られた。

「もう大丈夫なのか?」
「あ、はい。8割ぐらいは治ってます」
「そうか。そろそろ部屋入ろうぜ」

手を繋いだまま中に入っていく。
休む間もなく足を進めたのは、もちろんベッドルーム。

バッグを置いて、光さんがベッドに座る。
光を放つ目で、こっちにこい、と俺に言う。
隣にそっと座ると、光さんが抱きついてきた。
俺も腕を回し、光さんを抱き締める。

自然に離れて自然に口づけし、俺は光さんを押し倒した。
光さんの柑橘系の香水を嗅ぎながら、音を立てて首を吸う。

「ん、聖‥」
色気のある声色が、静かな部屋に響いた。

光さんのシャツを捲ると、鍛え上げられた体が現れた。
細身に見えるけど筋肉は硬い。
しかも、肌はすべすべしていて滑らかだ。

そこの尖りに触れると、光さんが震えた。
調子に乗ってそれを口腔に含み、舌の先で強く押す。
そのままで、舌をちょっと震わせた。

「うあ‥っ」
「こうされるの気持ちいいですか?」
「ん、変な感じ‥だ‥」

息を少し荒げ、光さんが言う。
頬を赤くしながら目を潤ませていた。
変な感じ、という発言と反応からして、
気持ちいいんだと推測する。

しつこく攻めていると、光さんの手が、
ジーンズの上から俺のを擦ってきた。
気持ちよくて一瞬、動きが止まる。

声を堪えるように唇を噛みながら顔を上げる。
すると、俺がされてばかりだと思うなよ、
と言わんばかりに笑っている顔がそこにあった。

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