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  [ そして水の言葉は生まれる 9(完) ]
2012-08-14(Tue) 05:40:00
笹崎侑津弥


体があれとかそれとかでべたべたに濡れて、
ジョーと共にシャワーを浴びた。
静かにリビングに戻ると、ソファに寝転がって、
クレウスとミレトスは、健やかに寝ていた。
2人の寝顔に、ジョーが優しく笑う。

「飛行機でいきなり日本にやってきて、
 遊んで、食べて、飲んで、
 疲れがどっと出たんだろうな」
「‥うん、そうだね」
「ウツミは、おしっこがどっと出たみたいけどな」
「‥そういう下品な冗談はやめろ」

ジョーを睨んだのに笑われた。
笑ってやりすごすジョーには敵わないや。

そんな時だった。
とある楽しそうなことがふと閃いた。

「‥ジョー、みんなに声かけない?」
「ん?みんなって?」
「‥クラスのみんな。クレウスとミレトスきたよって。
 みんな喜んでくれると思うんだ」
「ああ、そうだな。それもいいな。
 集まりそうなメンバーでどっか行ってもいいし、
 家でわいわい遊んでも楽しそうだし」
「‥うん、楽しそう」
「みんながきても、トイレは我慢するなよ?」
「‥いつまでそれ引っ張るつもりだっ」

ジョーに軽めの蹴りを入れる。
でも、やっぱり、ジョーは笑っていた。

受け止めるでも受け流すでもなく、
こうして笑っているジョーがすごいと思う。
ジョーは俺の憧れだ。

「‥あ、みんなに集合かけるの明後日にしよう」
「どうしてだよ?」
「‥明日くらいは2人きりの時間がいるだろうから」

笑うとジョーは頷いた。
そして、そっと顔を耳元に近づけた。
「さっきの俺達みたいにか?」

言わないでそこは察するところだろうに、
ジョーはわざと口にしやがった。
お陰で、俺の顔はゆでだこのように真っ赤になる。
それを見てジョーはまた笑った。

「そうだよって言っとけばいいのに」
「‥うるさい」
「ウツミはマジメだから真に受けすぎなんだって」
「‥うるさい」
「でも、そういうとこ嫌いじゃないけどな」
「‥あっそ」
「うわ。そこだけあっそって返してくんのかよ」
「‥そこムキになるジョーのこと嫌いじゃないけどな」
「あっそ」

俺達は向かい合って、にやりとした。

前話へ

そして水の言葉は生まれる、これでおしまいです。
ここまでお読み頂きありがとうございました。

ソフトスカへの反応にびくついていましたが、
スカシーンに突入してからの拍手やランキングが、
どーんと上がったのでとても嬉しかったです。
もしや、皆様、ソフトスカお好きですか?( ̄ー ̄)ニヤリッ
私はもちろん好きですし、好きだから書かせて頂きました。
皆様に、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

それでは、銀翼の連載に戻りたいと思います。
まだまだ暑い日が続きますので、
皆様、お体にお気をつけてお過ごし下さい(*´ー`)


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