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  [ 銀の翼が恋を知る 33 ]
2012-11-03(Sat) 09:00:00
セックスにだけうつつを抜かしていられない。
選抜も間近で、スタメンの発表をした。
スタメンを決めたのは、顧問ではなく俺とタツの2人だ。

GKが俺、FWがタツに小高に1年の舎人。
MFが五十嵐に2年の山木に1年の十和田。
DFが2年の宍戸に七瀬に九重、1年の岩村。
フォーメーションは、これまで通りだけど、
4-3-3系の4-2-1-3になる。

なんと言っても嬉しいのは、GKの予備がいること。
俺よりもGKとして長けているマキのことである。
マキはいじりがいがあるから、ついからかってしまう。
だけど、俺はマキに一目を置いていた。

少し前、マネージャと何でだか揉めていたけど、
納まるところに納まったらしく、三波とはいい雰囲気だ。
マキもちょっと逞しくなった感じがする。
これなら、俺がいつどんななってもマキに任せられる。

スタメンも決まって、みんな練習に気合入れていた。
時々、サテライトのイメージトレーニングもする。
チームのみんなは、今ではサテライトを信じてくれていて、
イメトレをとても真剣にやってくれていた。
俺にとってはそれだけで嬉しかった。

そう言えば、スタメンに配る背番号を決めて、
そのユニフォームを渡し終わってから、
俺だけふとくだらないことを思いついてしまった。
くだらないと思いながらもタツに言ってみる。

「ユニフォームを名前の番号にすればよかったな」
「どういう意味なのだ?」
「ほら、みんなの名前が番号になってるじゃん?
 1が俺で2がマキ、3が三波で4がタツ、
 それから5が小高で6が宍戸に‥」
「くだらん。番号はそんなもので決定はせんぞ」
「楽しそうだなって思っただけだって。
 まあ、マネージャの三波にユニフォームはないけどさ」

言いながらタツに笑う。
くだらない、と言いたげに笑われたけど、
タツは何だか楽しそうだった。

「そうだな。だが、マネージャでもチームメイトだ。
 三波も一緒に戦うことに変わりはない」
マキの傍の三波を見ながら、タツが微笑んだ。
その表情は力強く、このメンバーなら勝利することができる、
ということを信じている目をしていた。

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