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  [ 雨上がりの最果てで 9(R18) ]
2012-12-18(Tue) 06:50:00
「何言ってんですか仲村さん‥」
「俺がしようかって聞いたんだけど?」

すりっと手を動かすと、しっとりと濡れていた。
ゆっくり擦り続けていると、先走りの液体が、
みるみる溢れてきて、スエットに染みを作っていく。

「止めて‥下さい‥」
「どうして?」
「どうしてって、だって‥こんな‥」
「俺がやればすぐ終わるじゃん」
「でも‥俺‥あの‥っ」

波多野は驚きながらも本気で止めてこない。
ってか、たぶん、止めなきゃっていう思いが、
出てくるような暇がないんだろう。

ただ、怯えていることは怯えている。
俺のシャツを掴んでいる手が、静かに震えていた。

「大丈夫だから」
怖がらせないように笑ってみせると、
波多野の表情が、柔らかくなった気がした。

俺は頷き、トランクスに手を突っ込んで、
脈を打っているソレを握り締める。
熱くなったものを冷ますかのように、
右手を少しずつ上下に動かした。

「ちょ‥ちょっと、あ、や‥っ」
「こういうの、したことないとか?」
「なくは、ないです‥でも‥」
「でも、何?」
「ん、ん、人にされるの‥初めてで‥っ」

ということは自分ではやってるのか。
まあ、健全である証拠だ。

波多野が自分でやってる場面を想像してしまい、
俺のほうが達しそうになる。
妄想を消すかのように頭部を振った。

「こうされるのイヤ?」
「イヤとかじゃなくて‥もう‥んんあっ」

唇を噛みながら腰を震わせた、波多野。
俺の手に、濡れた感触が伝わる。
味わうようにゆっくり扱いていたのに、
どうやらイッたらしい。

トランクスから手を抜いたら、波多野の精液が、
申し訳なさそうに指を濡らしていた。
涙目の波多野が、息を荒げながら俺を見つめる。
色っぽい顔に、どきりと胸が脈を打った。

これを舐めようとするも抑えて、
枕の傍にあったティッシュで指を拭う。
拭った後、そっと指の匂いを嗅いだ。

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