BLUE BIND
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Author:水色
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僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
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最終更新2013.6.2
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と思ってリンクを繋ぎました。
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 雨上がりの最果てで 24 ]
2013-01-16(Wed) 06:20:00
「これからどうする、舞斗?」
父さんが兄貴に話しかける。
外はすっかり暗くなっていて、
病室の時計も、いつの間にやら8時だった。
どうやら面会時間終了らしい。
父さんも兄貴も満さんも、きっと疲れている。
俺はどうなるか判らないままだし、
これからが長期戦になるだろうから、
しっかりと休んだほうがいい。
「そうだね、帰って休むよ。
ここにいたってしょうがないし、
郁央の友達に、郁央のこと連絡もしたいし。
それにさ、郁央にもしも意識があったら、
休んだほうがいいって言うだろうから」
兄貴が笑いながら答えた。
さすが兄貴、俺がどう思うか判っている。
兄弟としての意思疎通は伊達じゃない。
兄貴と満さんにだって負けないかもしれない、
なんて言ったら満さんに笑われるかな。
兄貴の視線が、ベッドに寝ている俺から、
隣にいた父さんに移った。
そう言えば、父さんはあっちに戻るのだろうか。
「父さんは?あっちの家に帰るの?」
「いや、有給を取ったからしばらく自宅に戻る」
「別にそれは構わないけど、仕事は大丈夫?」
「こんな時くらいついてやるのが親だろう。
それに、子供がそんなこと心配するんじゃない」
いや、子供だからこそ心配するんだよ。
うちの家庭事情は、他とはちょっと違うんだ。
家族のこととか仕事のこととか、
何もできなくても気にはなるもんさ。
「では、そろそろ引き揚げましょうか。
仲村さんに舞斗君、車を出しますから家へ送ります。
波多野君もご一緒にどうぞ」
満さんが言うと、兄貴と父さんが笑った反面、
波多野が拒むように両手を振った。
「いや、俺はここから歩いて帰りますから」
どうやら、送ってもらえると思わなかったようだ。
そりゃそうだ、波多野はまだ高校生だもん。
車で送ってくれるような人は近くにいないだろう。
親戚とか親類なら、そういうこともあるだろうけど、
満さんとは初めてここで逢っただけだしな。
すると、満さんが波多野の後頭部を撫でた。
「怪我はないかもしれませんが色々ありましたから、
波多野君も、疲れていると思いますよ。
それに、波多野君を送らないと郁夫君に叱られます」
満さんの目が、ベッドの俺をちらりと見る。
波多野を送ろうとする口実と判ってはいるけど、
満さんのことを叱るだなんて、恐れ多い。
でも、その申し出は、波多野にとっても自分にとっても、
とてもありがたいものだった。
それでもまだ、波多野は迷っている顔をしている。
最後の一押しは、微笑んでいた兄貴だった。
「そうだよ。波多野君も一緒に、ね?」
微笑みに安堵したのか、
波多野は申し訳なさそうに少し頷いた。
そして、3人は、ベッドに寝ている俺と、
浮いている俺をここに置いて、帰って行った。
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