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  [ 雨上がりの最果てで 39 ]
2013-02-06(Wed) 06:15:00
誰かがくるまでの間、ヒントを探しに歩いてみる。
ヒントは見つからなかった。
それどころか数日内にまた後藤野選手がくるらしい、
という話をナースステーションで聞いて、
俺のテンションが上がってしまった。
4日目は、昼間に父さんと兄貴、
昼過ぎにはまたカズさんとヒロさんも見舞いにきた。
そして、面会時間ぎりぎりに波多野もきた。

5日目は、高澤さんと日比野さんと兄貴がきた。
こういうことになってしまって、
バイトのシフトも変わっただろうから、
高澤さんにも迷惑かけているだろう。
もしも、起きることができたら謝っておこう。

3人トリオがいなくなった直後、
佐伯さんがお見舞いにきた。
スーツ姿だったから、外回りのついでだと想定する。
ついででも、俺はすごく嬉しかった。

「起きたらこのコーヒーたくさん奢るから、
 さっさと起きてこいよ」
俺がバイト中によく飲んでいた缶コーヒーを、
枕元へ静かに添える。
このコーヒーが好きだってよく覚えてるな。
もしも、起きることができたらまた奢ってもらおう。

波多野は、やっぱり面会時間ぎりぎりだった。
バイトの遅番が続いている感じらしい。
波多野にもバイトのシフトで迷惑をかけている。
あんまりムリして体を壊さないでほしいな。

6日目は、静流さんと茉麻ちゃんもお見舞いにきた。
突然の訪問に、びっくりしてしまった。
茉麻ちゃんが小さいからまだ連れてこられない、
なんて父さんは言ってたのに、
どうやら静流さんのほうが我慢できなかったらしい。

こういう強引なところ、母さんに似ている。
父さんと惹かれ合ったのも、少し判る。

再婚した直後は、胸のもやもやが続いていた。
父さんは母さんのこと忘れたのかと悲しくなった。
でも、そうじゃなくて、
父さんなりの葛藤もあったんだと思う。
父さんはまだ生きているんだから誰かを好きになって、
当然であり必然でもあるんだ。

この日は、夜遅くにまた波多野がきてくれて、
兄貴だけがお見舞いにこなかった。
ってか、心配しすぎなんだよ兄貴は。
俺もそうだけど兄貴もブラコンだと思う。
兄貴もそろそろ満さん一筋になればいいんだ。

そんなこんなで、運命が決める7日目の朝がきた。

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高澤彰彦、日比野晋平、仲村舞斗で、
毎度おなじみ3人トリオでございます(笑)


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