BLUE BIND
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Author:水色
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僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
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最終更新2013.6.2
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
小児ガンや無毛症、事故等で、
髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 雨上がりの最果てで 43 ]
2013-02-11(Mon) 06:40:00
「私がさっき言ったこと、
もしかしたら実現できるんじゃないですか」
顎を撫でながら低く言ったのは、満さんだった。
うっすらと冷や汗を浮かべている。
「さっき言ったこと?」
「精神体、というものでもここにあれば‥」
「前澤さん経由で、郁央とみんなで会話ができる、
ってやつですよね」
兄貴と満さんの会話に、全員が強張る。
青ざめながらも見えないものを探すように、
きょろきょろと空中を見回している。
たぶん、霊ってやつを探しているに違いない。
「さっきの椅子の反応からして、
郁央君によるラップ現象ではないでしょうか。
イヤだという気持ちがそうしていると推測できます」
「だから、ピーマンとゴーヤのことを?」
「誰だって嫌いなものを食べたくありません。
イヤだって思ったんだと思います」
ベッドに寝ている俺のことを、満さんが見つめる。
そりゃあ、俺だってみんなと喋りたい。
みんなと話せたらヒントが見つかるかもしれない。
でも、前澤チーフ経由で、
会話することなんて本当にできるのだろうか。
さっきまで慄然としていた前澤チーフが、
後藤野選手に微笑まれて笑顔になっていた。
笑った顔で、満さんに頷いてみせる。
「もしも、それが可能だったら協力しますよ」
「ありがとうございます、前澤さん。
でも、非科学的であり根拠もほぼ皆無ですから、
私もそれができるかまでは判りませんけどね」
満さんが笑うと、前澤チーフが安堵した。
その時だった。
俺の体が、見えない力に、ぐぐっと引っ張られた。
その方向にいるのは前澤チーフだ。
引っ張られるような吸い込まれるような、
形容しがたい感覚だった。
どこかに掴まって拒むこともできない。
怖くなった俺は、ぎゅっと目を閉じてしまった。
やがて、見えない力がふっと消えて、
どうなったのか確かめるように、静かに目を開ける。
足を見ると床に立っていた。
でも、見たことのない靴だった。
隣を見ると後藤野選手の頭が見えた。
澄んだ瞳で、確かめるように俺のことを見ている。
ヒロさんにカズさん、阿久津に笹崎も、
どきどきしている顔なのがおかしかった。
兄貴と満さんも表情が固まっていた。
波多野は、息をしていないような顔をしている。
それがおかしくて、ぷっと噴き出した。
「変な顔だな、波多野」
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