BLUE BIND

BL小説ブログ。危険を感じた方はお逃げ下さい。
  [ 雨上がりの最果てで 55(R18) ]
2013-03-02(Sat) 04:55:00
波多野はどんな表情だっただろう。

左腕で顔を隠しながら右手で俺に縋りついて、
どういう顔をしていたか見えなかった。
唯一、ここから見えていて唇が、
噛み締めるように硬く閉じられている。

でも、俺はこう信じたい。

痛いだろうけど嬉しそうな顔だっただろう。

だって、俺がこんなに嬉しいんだから。

「全部、挿ったの判る?」
「はい‥ちゃんと伝わってます‥」
「辛いだろうから動かないでいるね」
「‥ですよ」
「え?」
「動いて‥いいですよ‥」

少しだけ腕をずらし、波多野が俺を見る。
たくさんの涙を浮かべていたけど、
俺のことを求めているような気がした。

「じゃあ、ゆっくり動くからね」
俺達の繋がった部分を見ながら、
ゆっくり腰を引いて、ゆっくり腰を入れる。
波多野の内部が、きゅんと締まった。

「はあ、はあ、んあ‥っ」
俺のスライドのリズムに合わせるように、
波多野が無意識に、上手く呼吸する。

結合部分が、とても柔らかい。
出血もしていないみたいで安心した。
男とするのは初めてだから、
ノウハウとか手探り状態だったけど、
どうにかちゃんとやれているみたいだ。

それにしても、すごく気持ちいい。
波多野とセックスしたという実感もそうだけど、
熱い中が、俺のソレに絡みついてきて、
こっちが先に持っていかれそうだ。
それはさすがにイヤで、波多野のソレを摩擦する。
ソレは硬さを増して、とろりと蜜を溢れさせた。

「波多野もっと気持ちよくなって‥」
「あう、やあ、仲村‥さ‥っ」
顔を横に振りながら俺の名を呼ぶ、波多野。

いい加減、どんな顔をしているのか見たくなり、
波多野の腕を強引に掴み、ぐいっと顔から離した。
涙も汗も涎も、色んなものを垂らしながら、
真っ赤になっている姿が映る。
何とも言えない色っぽさに、どくんと心臓が高鳴った。

次話へ 前話へ

お気に召しましたら一票お願いします。
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
雨上がりの最果てで | TB:× | CM : 0
J庭参加情報HOME雨上がりの最果てで 56(R18)

COMMENT

COMMENT POST

:
:
:
:



 
 管理者にだけ表示を許可する


copyright © 2024 BLUE BIND. All Rights Reserved.
  
Item + Template by odaikomachi