BLUE BIND
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Author:水色
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初めにお読みください (1)
青い空を見上げて (31)
僕達の体育祭 (8)
青い空を見上げて2nd (48)
君、何を想う (9)
風のように遥かに (39)
魚心あれば水心 (6)
雲の上の輪廻 (4)
その雪景色窓辺より (42)
傷痕は誰が為の (13)
星が刻んだ未来さえ (69)
その手はひとつじゃない (8)
青い空を見上げて3rd (70)
僕達の学園祭 (8)
蒼空と流星の狭間 (30)
見知らぬとこで七色が (42)
決めたゴールを走れ (93)
ゴールの先に在るもの (11)
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最終更新2013.6.2
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
小児ガンや無毛症、事故等で、
髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
ジャパンヘアドネーション
これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 雨の屋根の下 3(R18) ]
2013-03-11(Mon) 05:25:00
突然の波多野の一言に、俺のほうが照れてしまう。
べったりと精液のついた右手を、
ティッシュで拭いながら赤くなるほどに。
波多野は時々、狙ったように照れることを言ってくる。
狙ってないのは判っているし、嬉しいことは嬉しいけど、
ちょっとは心構えをする時間がほしいもんだ。
「あ、うん、そっか‥ありがとう‥」
「それじゃあ一人暮らし決定なんですか?」
波多野は、俺にソレをティッシュで拭かれながら、
ゆっくりと体を起こした。
乱れまくった髪を、ささっと手で直している。
ちなみに俺は先に抜いてもらっていた。
「そうだね。ほら、うちは兄貴と2人だから、
料理や掃除なんかは兄貴と交代でやってきたし、
そういうのは嫌いじゃないから」
「あの、こういう選択肢はどうです?」
言いながらズボンのファスナーを直す。
そして、波多野は、座り直して俺を見た。
「ここに住むんですよ」
追加された選択肢はあまりにも予想外で、
あんぐりと口を開けてしまった。
波多野は、俺が持っていたティッシュを奪い取り、
ごみ箱へと捨てる。
ティッシュはソレを拭ったやつでまだ濡れていた。
もうちょっとだけ匂いとか楽しみたかったのに。
いや、そんなことはどうでもいいか。
ここに住むって、俺がこの波多野家に住むのか。
確かに大学は近いし、バイトにも行きやすい。
部屋も余ってるって聞いたことがある。
それに、俺はゲームばかりして遊ぶだけじゃなくて、
波多野や星ちゃんの勉強を見ることもある。
おばさんにもおじさんにも、
俺のことがよく思われていることは判っている。
だからって、それはさすがにムリだろう。
人生なんてそんな都合よくいくはずがない。
「聞いてました?」
「聞いてたよ」
「どうですか?」
「どうですかって言われても‥」
どうですかって言われても困ってしまう。
それができれば万歳三唱してしまうが、
決定権を持っているのは波多野や俺じゃない。
ふと、波多野が、外を見る。
空は曇っていて雨が降っていた。
「もうすぐ母さんが帰ってきます。
そういう話してみませんか?
雨だしきっといいこと起こりますって」
俺達に何かある時はいつも雨なんだよな。
それを信じて、にこりと笑った。
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