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  [ 君とは幸せになれない 8 ]
2013-04-03(Wed) 04:30:00
偶然にも今日は、僕と藤ヶ谷君は休みだ。
だから、こうしてまったりと過ごしていられる。

藤ヶ谷君は、気持ちよさそうな表情をしながら、
満腹感を味わうかのように天井を眺めていた。
ほう、と漏らす息が、何だか色っぽい。

「藤ヶ谷君、これからどうするの?
 シャワーでも浴びてから帰るかい?」
片付けを終了させ、お茶のおかわりを置いた。

「え?いやあ、さすがにそこまでは‥」
「それくらい構わないさ。
 昨日、あれだけ吐いたり汗もかいたんだ。
 べたべたして体が気持ち悪いだろう?。
 服も貸してあげるから着て帰ればいいさ。
 サイズ、僕とそんなに変わらないよね」

どうせコートを羽織ってしまうんだ。
おかしな服でなければ着ていけばいい。
貸したシャツのサイズが合っているようだから、
とりあえずは何でも貸すことができるだろう。

そういうつもりで、僕が言う。
すると、湯呑みを手にした藤ヶ谷君が、
えへへと嬉しそうに笑った。

「じゃあ、そうさせてもらいます」
「ああ。風呂にあるものは適当に、何でも使って。
 どれどれ、洋服とタイルを用意してこよう」

寝室のタンスから洋服をチョイスする。
おっさん臭いものはないとは思っているが、
自分にしてみたら若者向きっぽい洋服もあるため、
あえてそちらを持っていくことにした。

タオルも用意していき、藤ヶ谷君へ手渡す。
礼を言い、藤ヶ谷君はシャワーを浴びに行った。

その間にベッドのシーツを変えることにした。
ふと、シーツからいつもと違った香りがしてくる。
その香りを、少しだけ嗅いだら、
ぞくぞくと体が震えてきてしまった。

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