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  [ 君とは幸せになれない 17(R18) ]
2013-04-21(Sun) 08:00:00
誰かからこうして誘われるなんて初めてだった。

恋愛も、肉体の関係も、なんだか面倒になり、
最近ではもっぱらデリヘルを利用していた。
店長になってからは多忙になってしまい、
性欲も減退し、デリヘルの利用もなくなっていた。

その矢先の今日の出来事であり、
僕はちょっとだけど調子に乗ったのかもしれない。
考えてみれば確かに、気分は高揚し、
こんなにどきどきするのは、とても久し振りだった。
藤ヶ谷君は、どうなのだろう。

「大津さんの好きにして下さい」
「好きにしてしまうとラストまで行ってしまうよ?」
「いいです、それで」
「僕は、挿れるほうなんだけど挿れていいの?」

はっきり聞いてしまった。
だけど、挿れるのか挿れられるのかは、大事な問題だ。
男同士だったら余計だろう。

すると、藤ヶ谷君が、ふっと笑った。
「何となくだけどそうだと思ってましたよ。
 俺は、挿れられるほうが好きなんです。
 だから、俺のこと好きにして下さい」

これで決定した。

藤ヶ谷君は、本当に僕と同類で、こっち側なのだ。

彼女がほしいと言っていたのは狂言なのだろう。
そうすれば、彼女がいなくても不自然ではなくなる。
僕も、両親や友人に、そう言う時がある。

「ここから後には引けないよ?」
そう言うと、藤ヶ谷君は服を脱ぎながら僕に頷いた。
恥ずかしそうに、だけど、慣れているように。

露わになった肌にキスをする。
若さを吸いながら、そろりと手の平で肌を撫で回した。

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