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実は私、献血大好きなのです。
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日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 青い空を見上げて2nd 27 ]
2010-07-09(Fri) 09:45:03
笹崎侑津弥
家に帰ると、玄関にエプロンをしたジョーが出迎えにきた。
「ウツミ遅かったな。どっか寄ってたのか?」
「‥別に」
靴を脱ぎ、上がろうとした時、ジョーに肩を掴まれた。
「別に、じゃないだろ。クレウスといたのか?」
確信のない言葉と、ジョーの勘違いに、
かっと頭に血が上って、肩の手を乱暴に振り払う。
「‥俺がどこで何してこようが、ジョーには関係ないだろ。
ジョーこそ、さっきまでミレトスといたんじゃないの?」
俺にそう言われて、ジョーも頭に血が上ったんだろう。
むかっと口を歪めながら目を吊りあげると、強めの口調で言った。
「俺はすぐに帰ってきて、晩ごはん作ってた。
エプロンだってしてるんだし、それくらい見れば判るだろう」
でも、エプロンしていたくらいで、
事実かどうかなんて確信できるはずがない。
「‥どうだか。口だけなら何とでも言えるよな」
そして、玄関が静まり返った。
ちょっと言い過ぎたかもしれない、とは思った。
ジョーがミレトスを送ってすぐ帰ってきて、
晩ごはんを作っていたのは、たぶん事実だろう。
ごはんやおかずの匂いがするからそれは認める。
でも、それでも今更訂正はしたくない。
俺はどこか意地を張っていた。
ここに居づらくて、部屋へいこうとした瞬間、
ジョーに腕を握られた。
凄まじい力に、俺は思わず顔を歪める。
「‥いっつ」
「ウツミ、俺のこと信じてないの?」
「‥痛い!離せ!」
叫ぶように言うと、ジョーは手を離した。
強く痺れている腕を撫でながら、ジョーを睨みつける。
「‥信じてほしいなら、腰を掴まれてるとこ俺に見せつけるな」
「ウツミこそ、クレウスにシャツ掴まれて嬉しそうだった」
「‥ジョーのが先にやってたぞ」
「先とか後とか、そういう問題じゃない」
「‥ジョーは俺といるよりミレトスといるほうが楽しいんだろ!」
みっともない言い合いをしてから、俺はそう叫んだ。
ジョーの目が潤んでいる。
もしかしたら泣きそうなのかもしれない。
俺も、今すぐにでも泣きそうだった。
だけど、拳を握ってぐっと涙を抑えた。
泣いたって事態は変わらない、だったら泣かない。
「ウツミ、俺達の関係って、こんなもんなのか?」
「‥俺達の関係?どんな関係なんだよ?」
「恋人だろ俺達は」
ここで黙って頷けば、全てがまるく収まるんだ。
そんなこと痛いくらい判っている。
だけど思い出すのは、ミレトスを見つめるジョーの目。
楽しそうにミレトスと喋っているジョーの姿。
そして、ぴったり寄り添ってずっと先を歩いている、
2人の後姿。
全部、ジョーの隣にいるのは俺じゃない。
「‥あっそ。恋人だったんだ俺達って」
どうしても頷けなかった。
こんなことで嫉妬するなんて、バカみたいだ。
すると、ジョーが俺の胸倉を掴んできて、
ぐいっと顔を引き寄せてきた。
そこで目に入ったのは、ジョーの怒った顔だった。
「じゃあ、ウツミにとっての俺は何なんだよ!」
イヤな汗が頬を流れた。
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