BLUE BIND
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これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ 青い空を見上げて2nd 30 ]
2010-07-10(Sat) 05:03:34
阿久津城
晩ごはんの用意が終わって、ウツミを呼ぼうか迷っていた。
ダイニングのイスに座りながら、麦茶を一口。
冷たさに癒されて、さっきの自分の行動を後悔していた。
こんな言い争いは初めてだった。
ウツミ、すっげびびってたし、それに怯えていた。
どうして手なんか出したんだ、俺。
「はあ、さすがにあれはやりすぎだろ‥」
最近、独り言が多い。
こうやって、もやもや考えるのは好きじゃない。
俺もウツミも意地を張っていただけだ。
あれは俺達の本心じゃない。
ただ、お互いに嫉妬し合ってて、思わずつい口にしただけ。
ようし、ずばっと謝っちまおう。
さっさと仲直りして、さっさと晩ごはんにしよう。
エプロンをしたまま、ウツミの部屋にきた。
ゆっくりと深呼吸をしてから遠慮がちにノックする。
「‥ウツミ、いるんだろ?」
返事がない。
「入るぞ」
返事を待たずに部屋に入ると、
ウツミはベッドの上でがたがたと震えていた。
そして、はっとしたように、俺を見る。
瞳孔が、みるみる大きくなるのが判った。
いっぱい涙をためて、怯えたような目をしている。
俺はベッドの傍にいき、そっと屈んだ。
「ウツミ謝りにきた。さっきは言いすぎた。ごめんな」
言って笑うと、ウツミは涙を流しながら体を起こし、
のろのろと這うと壁へと背をつけた。
何か言いたそうに首を振っている。
涙の粒が、ベッドのシーツに、染みを作った。
「もう機嫌直して、ごはん食べよう」
ウツミをなだめようと、ベッドに乗って、顔へと手を伸ばす。
「‥う、うわあっ!」
ばしっと、その手が振り払われた。
手加減のない威力に、手の甲がじんじんと赤く腫れた。
ウツミの様子がおかしい。
乱暴に振り払うのと、本能的に振り払うのは、
加減や態度、それに力が違う。
今のこの状態だったら明らかに後者じゃないか。
きっかけは何なのか知りようがないけど、
もしかしたらちょっと錯乱しているのかもしれない。
「‥あ‥う、うう‥はぁ‥はぁ‥」
俺の手をはたいた自分の手を見つめている。
そして、怖いものを見るような目を、ウツミは俺にむけた。
こういう時は慌てちゃだめだ。
にこりと笑いながら、少しずつ傍へいった。
「どうした?ウツミ俺が判るか?」
ウツミは、小さく頷いた。
「晩ごはんできたから誘いにきたんだ。ダイニングいこう」
ウツミの目がエプロンを捉えると、何かを呟き始めた。
エプロンがピンクだとか、セピア色がどうとか、
何やらあまり意味のないことを言っている。
それから、ウツミは俺を見て訊ねてきた。
「‥ジョー、は、キッチン‥に‥いた、の、か‥?」
肩で息をしていたウツミが落ち着きつつある。
改めて手を伸ばすと、やっとウツミに触ることができた。
「ずっとキッチンにいた。ウツミと食べるごはん作ってたんだ」
ウツミの涙を拭いてやる。
「‥じゃあ、あれ、は‥夢‥だった、のか‥」
確認するような視線を、ウツミは俺にむけた。
「夢?怖い夢でも見た?」
ウツミの頭を撫でると、硬かった表情が和らいだ。
そして、がくっと体の力が抜けたのか、
ベッドに手をついて、ためていた涙を一気に流したウツミ。
「‥ごめん。俺こそ、ごめん。
あんなこと言うつもり‥なかったんだ‥」
シーツを握り締めたウツミは、俯いたまま泣きじゃくった。
そんなウツミを、腕の中へと抱き寄せた。
「判ってるからもう泣くな。俺こそ悪かった、ごめんな」
泣いているウツミが愛しい。
別行動はたったの2日間だけだったけど、
前よりももっと愛しく感じてしまう。
ウツミに2日振りのキスをした。
触れるだけの口づけなのに、幸せと暖かさを感じる。
すると、ウツミは泣きじゃくった顔をあげて、こう言った。
「‥ジョー、セックスしよ‥」
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