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  [ 君とは幸せになれない 74 ]
2013-11-11(Mon) 06:00:00
目を覚ますと隣に彼はいなかった。

朝7時、彼は支度を済ませ、
僕に黙ったままで家を出たようだ。

シャワーを浴びに行くと、
濡れた床、濡れたタオルに湿ったバスタオルと、
使われたらしき跡があった。
彼はシャワーを浴びていったらしい。

僕もシャワーを浴びる。
居間に戻ると携帯が鳴った。
メールの着信音だった。
送り主は彼だ。

「オルテンシアで待ってるから、か」

メールの文を読んでみる。
彼らしく短い、だけど、
僕のことを待っててくれる、
優しい文だった。

ここで、腹の虫が鳴る。
今だったら何でも食べられる気がした。

手始めに、楠さんが持ってきてくれた、
ゼリーを口に入れてみる。
あっという間になくなってしまった。

ゼリーでは腹が満たされず、
家にあるもので食事を作ってみた。
ここからご飯を炊く訳にもいかず、
冷蔵庫におかずとなる野菜もないことだし、
早くできるインスタントラーメンを作る。

不思議なことに美味しくて、
するすると食べることができた。
そして、僕はまた眠くなり、
テレビをBGMにし、ソファで目を閉じる。

3時間くらいで目覚めると、
体がとても軽くなっていた。
心も少し、すっきりしている。

僕にはもう迷いはなかった。

これから、どうするか。

明確な回答に、静かに目を閉じた。

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